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新人×ベテラン座談会

Talk Session新人×ベテラン座談会

多くの経験を重ねたベテラン・中堅看護師と1年目の新人看護師が、
入職したきっかけやこれまでの足跡、これからへの思いなどを話し合いました。
そこから見えてきたのは、患者さんを中心にした名大病院ならではの愛しく、温かく、安全な看護の実践と、それを可能にする手厚い教育体制でした。

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01名大病院の看護師を目指した
理由を教えてください。

名大病院に転職した理由を教えてください。

滝

子どもの頃、名大病院に入院した経験がありました。辛い日々でしたが、何とか乗り切ることができたのは担当の看護師さんと交わす日常会話がとても楽しかったからです。患者さんとの関わり方次第で一人ひとりの入院生活が大きく変わることに気づき、「私も名大病院で、こんな看護師さんになりたい!」と思ったことを覚えています。
また、そのとき一緒に入院生活を送っていた友人が私の退院後に亡くなり、ご家族から辛い思いを伺いました。私自身も非常に悔しく感じた経験を活かし、同じような立場の子どもや家族の役に立ちたいという意志がいまにつながっています。

太田太田

滝さんと同じように、私も18歳の時に名大病院に入院しました。担当の看護師さんは優しいだけではなく、私自身の身体を気遣い、ときには叱咤激励してくれました(笑)。また、心配で眠れないときはじっくりと話を聞いてくれて、とても大きな支えになりました。そうした経験を通して、私も看護師になりたいという気持ちが育っていったのです。
名大病院は小児がん拠点病院であり、総合周産期母子医療センターも設けるなど小児医療に力を入れていることは知っていたので、小児看護に興味があった私は迷うことなくこの病院を目指しました。

右田右田

私が看護師を志したのは、学んだ内容や身につけた技術が家族や友人に生かせると考えたからです。また、将来にわたって働き続けることができ、自分自身も高めていける機会が数多くあるのも看護師を選んだ大きな理由です。
名古屋大学で学んでいた私は、学生時代に実習先として名大病院を訪れ、先輩も多く入職していたのでこの病院を成長の場として選択しました。

02入職から今日までの足跡を教えてください。

入職から今日までの足跡を教えてください。

滝

私は入職してからずっと小児科で働いてきました。何より小児看護が楽しく、やりがいがあり、このまま続けていきたいと思う一方、同じ病棟で働き続けることで自分の知識や技術の向上が滞っていることにも気がつきました。
モヤモヤした日々が続いていた中、小児がんの終末期だった患者さんが亡くなりました。もっとできることがあったのではないか、自分はどうあればよかったのかと自問自答したのですが、答えはわからないまま。そこで一旦退職し、改めて小児看護を学ぶために大学院へ進学する道を選択しました。

太田太田

私は最初にNICU(新生児集中治療室)に配属され、2年後にGCU(継続保育治療室)へ異動。その後、この二つの部署を交互に担当してきました。そうした経験を通して、新生児看護には呼吸器、循環器、消化器、神経、脳外科、眼科、整形外科、成長発達、家族看護、在宅看護、グリーフケアなど医療におけるすべての領域の知識が必要であることが分かりました。いまの場所で経験を重ねると同時に、学びを深めることの重要さを、身を持って実感したのです。いまは、大学院へ進学した当時の滝さんと同じように、小児看護をこれまで以上に追究したいという気持ちでいっぱいです。

右田右田

入職1年目の私は、もちろん滝さんや太田さんのような知識や経験はありません。しかし、これまでのわずかな時間からも学ぶことは多くありました。例えば、小児科での看護は子どもとのコミュニケーションも大切ですが、ご家族との関わりも非常に大きいと気づきました。お母さん、お父さんが抱く不安をいかにして支えるかは、いまの私の大きな課題になっています。

滝

ご家族との関わり方は、経験によって身につけられることが多くあります。さまざまな状況のご家族との関わりでその都度たくさんのことを学び自分の成長につながったと感じています。より多くの経験を積み重ねることで、ご家族に合った対応を考える力がつきます。また、懸命に患者さんやご家族と向き合えば、それが信頼につながり、ご家族との関係も近くなります。そうした経験によって自信が育ち、次のステップへの扉が開くのではないでしょうか。

03これからのキャリア形成やビジョンについて教えてください。

これからのキャリア形成やビジョンについて教えてください。

滝

大学院では小児看護学を学びながら、「小児がんの終末期の子どもを持つ親の体験」についての論文をまとめました。また、患者さんが主役となる看護の大切さを改めて教えてくれた先生との出会いもありました。2年間の在学中に学んだ内容を、多くの仲間に伝えることが私自身の役割と考え、名大病院に復職。看護研究の場などで、知識や経験を若い看護師と共有する取り組みを進めています。
また、小児看護専門看護師の存在をもっと広めていきたいとも考えています。ご家族の悩みをもっと気軽に相談していただき、専門知識を持った看護師として応えることができたら、その分ご家族の不安がきっと軽くなっていくと思います。

太田太田

私はこれからもNICUで看護に携わっていきたいと考えています。そのためには、自分自身がいまいる場所で経験を積み重ねることが何より大切だと考えています。また、将来的に名大病院にHCU(高度治療室)が設置されて循環器の集中治療室が設置されると、循環器の先天性疾患の手術が増えてくるはずです。そうした場では必ずNICUでの経験が生かせると思うので、スペシャリストとしての知識や技術を磨いていきたいと考えています。その目標をかなえるためにも、滝さんのように大学院への進学、さらには専門看護師資格の取得を視野に入れています。

右田右田

私は患者さんの症状に沿って適切な判断を下し、処置を実行できるような一人前の看護師になるために、まずは基礎研修を受け、段階的なラダーの取得を目標にしています。また、5年後には患者さんに何が起きても、するべきことが見るだけで分かるような看護師になっていたいと思います。そのためには名大病院の充実した教育システム、さらにはパートナーとして支えてもらっている先輩から学び、知見を深めたいと思います。

04名大病院で看護に従事する魅力を伝えてください。

名大病院で看護に従事する魅力を伝えてください。

滝

私が目指しているのは、常に患者さんやご家族が中心にいる看護です。病院は医療をする場なので、どうしても治療が中心になりがちです。しかし、患者さんが医療に合わせて生活するのではなく、その人らしさを失わないように生活できるように支援することが何より大切だと思っています。これは、「愛(やさ)しく、温かく、安全な看護の実践」という名大病院の理念にもつながるため、これからも変わることなく実践していきたいと考えています。

太田太田

私は、人材育成の仕組みが素晴らしいと思います。入職時の卒後研修制度、88項目の看護技術を先輩に見てもらいながら習得するためのノート「Basic Skills」、一人ひとりの目標を記す「ひよこのーと」をはじめとする看護技術、日々の業務支援はもちろん、疲れが出てくる時期にメンタルフォローの面談や研修が計画されているなど、手厚い教育体制、人材育成制度が整っています。また、新人教育担当者へのサポートや研修も定期的に行われ、教育者へのフォローも充実していると思います。

右田右田

充実した教育体制の恩恵は、いま私がしっかり受けています。新人看護師にとって、自分が求める技術を適切な時期に習得できることは何よりのメリットです。また、病棟への配属前に、より実際に近い状態で看護の実習ができるのは、“慣れ”にもつなるため大きな意味があります。こうした実習の他、配属後も定期的に習得すべき技術研修などを受けられるため、一歩ずつ着実に看護技術を身につけることができます。

太田太田

私がいるNICUでは、小児看護のスキルをさらに高めようと上司や先輩に相談すると、実に丁寧に応えてくれます。また、大学院へ進むという意志を伝えたら、やはり大学院で学び、認定看護師でもある上司は経験も交えながらアドバイスしてくれました。
名大病院には目標となる先輩・上司がいる。そして、目標をしっかりとかなえられる教育システムや道がある。これは右田さんのような新人看護師にとっても、私たち中堅・ベテラン看護師にとっても非常に価値あることだと思います。

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