日本の医療は、医療機関に勤務する医師の長時間労働により支えられてきました。「医師の働き方改革」とは、こうした現状を“改革”し、医師が健康に働き続けられるような環境を整備することで、患者さんに提供する医療の質・安全を確保すると同時に、将来にわたって持続可能な医療提供体制を維持していくための取組です。2024年4月より開始されています。
名古屋大学心臓外科教室はA水準で時間外労働の管理ができています。
A水準:勤務医の時間外労働時間を「年間960時間以下/時間月100時間未満」に収めること。
B水準:地域医療確保暫定特例水準「年間1860時間以下/時間月100時間未満」に収めること。
C水準:集中的技能向上水準「年間1860時間以下/時間月100時間未満」に収めること。
B、C水準においては、より強い追加的健康配慮措置あり、将来的には縮減方向。
名古屋大学心臓外科教室は、豊富な手術症例数を実施しているなか、A水準が達成できている背景には、心臓外科教室内の豊富な人材、麻酔科による安全な心臓麻酔、集中治療専門医による集中治療室での集中治療管理、心臓リハビリに特化した術後リハビリプログラムが充実しており、その他いろいろな分野でのタスクシフトができていることがあります。
これらを実施できるのは、名古屋大学附属病院が総合大学病院であるという強みがあります。
合併症に関しても、術後に発症しないのがいいのは決まったことですが、患者様の年齢、背景、脆弱度などの術前状態にも影響されます。こういった状況でも、総合病院であり、いつ何時でも対応する診療科に相談でき、すばやく対処することができます。こういったすばやい対応は単科病院では、対応できないこともあり医療機関の間では問題となっています。
医師の働き方が焦点となっていますが、こういった背景の中でも名古屋大学心臓外科教室は安心、安全な環境で手術を実施することができます!