植込型補助人工心臓で治療をされている患者さん向けの外来(VAD外来)

植込み型補助人工心臓(VAD)外来

植込み型補助人工心臓(VAD)を装着していただいた患者様は、1か月に1回、VAD外来に通院していただいております。

VAD外来では、①患者様の体調確認②抗凝固薬などの薬剤の調整③VADの機器の確認④ドライブライン刺入部の確認、などを行います。

①患者様の体調確認
VAD装着後も、一部の患者様はむくみや息切れといった心不全症状が残る方がいます。そういった症状の悪化がないかを確認します。

②抗凝固薬などの薬剤の調整
VAD装着中は、VAD本体に血栓ができて塞栓症が生じるリスクがあります。それを予防するために抗凝固薬と呼ばれる血栓を予防する内服薬を服用していただきます。この抗凝固薬がしっかり効いているか、もしくは効きすぎていないかを採血のPT-INRという値で確認します。当院では、抗凝固薬の効果をより安定させるために、「コアグチェック® XS / コアグチェック® ProII」で抗凝固薬の効果を確認する方法を併用しています。

③VADの機器の確認
VADのポンプが正常に作動しているかを確認します。

④ドライブライン刺入部の確認
VADは、体内のVAD本体とコントローラー・バッテリーに「ドライブライン」でつながっており、ドライブラインは患者様のお腹から体外に出ています。ご自宅では、このドライブラインが体外に出る刺入部を患者様ご自身で消毒をしてもらっています。VAD外来では、刺入部に感染が起きていないかの確認を行います。


VADの治療は普段から自己管理をしっかり行うことが大切です。患者様には、ご自身の体調の確認や、体重測定、ドライブラインの観察を普段から心がけて頂いています。当院では、iPadで用いるLVAD@homeというアプリを提供させていただき、円滑な自己管理ができるようにサポートしております。

2021年04月30日|ニュースのカテゴリー:CHF