名古屋大学大学院医学研究科 医療薬学・医学部附属病院薬剤部

医療薬学研究室紹介

医療薬学講座とは

今までの歴史と現在の医療薬学研究

(細胞情報医学専攻 臨床薬物情報学講座 医療薬学)

医療の臨床現場からのニーズに沿った薬学的研究を目的とする研究室です。現在では、ほぼ全ての薬科大学・薬学部に、"医療薬学講座"が設置されていますが、「医療薬学」という言葉が薬系大部においてすら目新しかった昭和59年に本学医療薬学講座は設置されました。 以来20余年にわたって、薬学部を持たない名古屋大学では唯一、薬物と生体との関係を研究する場として、非常に重要な位置を占め、我が国の医療薬学研究の先導を担えるよう薬剤部職員一同精進してきました。患者さんに薬物が投与された時の体内動態(吸収、分布、代謝、排泄)や、投与された薬の薬効(薬理作用)や副作用がどのように発現するかを学ぶ医療薬学領域の基礎研究はもちろん、より良い医療の提供を目指しての臨床研究や、次世代の薬物療法の柱であるテーラーメード医薬品の構築を見据え、薬物作用と遺伝子的要素の関連等にも研究範囲を広げています。 変革期にある医学・薬学研究の中で、医療薬学も例外でなく、分子生物学から臨床研究までを包括する学問となり、今まで以上に柔軟な思考を以って精力的に活動できる研究者が求められていますので、これから本講座の門を叩こうとしている方には無限の可能性があるともいえます。本研究室で展開されているテーマも多岐にわたっていますが、常に世界の最先端の動向に注目して、臨床の現場でも十分活用できる成果を得ることを目標に日夜研究活動を行っています。本講座所属の博士・修士の大学院生ばかりでなく、他大学薬学部の修士課程学生、病院・開局薬剤師・製薬企業勤務者に対しても基礎・臨床研究の指導に努めています。 最近では薬学出身者以外の学生も修士および社会人を含む博士課程に入学してきています。さまざまなバックグランドを持つ人材が集結し、医療薬学領域の様々な研究についてホットな議論を展開する場となっています。

平成19年8月に山田清文教授が着任して本講座も新たな歴史の一歩を踏み出し、研究室にも新しいエネルギーが漲っています。一方、疾病の原因解明・治療法・予防法の礎となる研究成果を得て、患者や社会に貢献できることを常に忘れずに研究を行っていくという本講座のポリシーは決して崩れることはありません。私たちと共に研究を行い、疾病で苦しむ患者さんの痛みを和らげるための新しい発見に挑戦してみませんか?

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