核医学
RI

ラジオアイソトープ(RI)検査は、微量の放射性同位元素(RI)を体内に静脈注射もしくは経口で投与し、体内での動態をガンマカメラで撮影する検査(シンチ検査やSPECT検査)です。転移性骨腫瘍の検出、脳や心筋の血流検査、腎機能検査など多種多様の検査があり、目的に応じて様々なRIを使い分けます。名大病院にはガンマカメラ及びCT搭載ガンマカメラが合計3台あり、いずれもシンチやSPECT/SPECT-CTが撮影できる最新の装置です(Symbia Pro.specta X3 (SIEMENS Healthineers、Symbia T (SIEMENS Healthineers、Symbia Evo (SIEMENS Healthineers)。年間約2,800件の検査を行っており、全例に放射線科で読影を行っています。甲状腺機能亢進症や甲状腺癌に対するRI治療(内用療法)も行っています。名大病院は愛知県内で甲状腺癌に対する内用療法(RI治療室での内用療法)が行える唯一の施設であり、年間約50件の治療を行っています。また、去勢抵抗生前立腺癌の骨転移に対する内用療法、神経内分泌腫瘍に対する内用療法も積極的に行なっています。
研究テーマ
- PET・シンチによる甲状腺癌の予後予測
- 悪性黒色腫のI-123 IMPシンチグラフィ
- 甲状腺機能亢進症におけるI-131内用療法のSPECT/CT画像を用いた吸収線量の評価
- 甲状腺機能亢進症における甲状腺CT値と甲状腺機能の関係性
- バセドウ病放射性ヨウ素内用療法に対するヨウ化カリウムとヨウ素制限期間の影響
- ドパミントランスポータシンチグラフィにおける新規解析手法の開発
- Tc-99m MAA 肺血流SPECTを用いた定量的指標の検討
- I-123 IMPを使用した脳血流SPECT定量解析
- SPECT-CT装置を用いたI-123 MIBG製剤の定量的心筋集積評価
- 神経内分泌腫瘍に対する内用療法の治療効果予測因子の研究
- 内用療法の治療線量評価研究
PET

PET検査は、PET/CT2台(Birograph Horizon 3R (SIEMENS Healthineers)、Birograph Horizon 4R (SIEMENS Healthineers))を使って施行しています。サイクロトロン(住友重機、CYPRIS HM-18)、放射性薬剤自動合成装置(住友重機、F-18 FDG合成装置F-200、ガス状標識化合物合成装置、C-11研究用合成装置、F-18研究用合成装置)など最新の設備を備えています。F-18 FDGだけでなく、C-11メチオニン、O-15 H2O、O-15ガス、F-18 FDOPA、C-11コリン、F-18 FLT、F-18 fluoride等を合成しており、臨床応用や研究に使用しています。
研究テーマ
- 悪性黒色腫・甲状腺癌のPET診断
- アミロイドPETイメージングの定量評価
- F-18 FDG-PET/CTによる心サルコイドーシスの定量評価
- F- 18 fluoride PET/CT、F-18 FDG PET/CT、骨SPECT/CTにおける骨転移の定量評価