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患者様へ病気と治療

副甲状腺

治療成績

副甲状腺機能亢進症の原因となっている副甲状腺腫瘍はほとんどの場合腺腫や過形成といった良性の腫大です。副甲状腺癌も発生しますが、頻度としては教科書では数%程度と記載されていますが、当院で手術した167例の中では1例と非常にまれでした。したがって副甲状腺機能亢進症の手術後の患者さんについて、生存率を調査したデータはありませんが、悪性腫瘍の心配はほとんどないと考えていただいて良い疾患です。
 手術後に副甲状腺ホルモンが正常になり、血液中のカルシウムも正常になる確率は、次の表のように96%と非常に高く、手術により治癒を期待できる疾患と考えていただいて良いと思います。持続性副甲状腺機能亢進症とは、手術後も副甲状腺ホルモンが高い状態が持続することで、4人のうちふたりは再手術で病気は治癒しました。再発性副甲状腺機能亢進症とは、手術後にいったん正常となった副甲状腺ホルモンが、何年もあとになって再度高くなってくることで、ふたりのうちひとりは、再手術で病気は治癒しました。術後副甲状腺機能低下症とは、副甲状腺ホルモンが低くなり血液中のカルシウム値が正常よりも低い状態が持続する状態で、しびれなどの症状を緩和するためにカルシウム剤などの薬を内服する必要があります。

その他の治療効果として、手術前に低かった骨密度が、手術後には多くの患者さんで改善するということがわかっています。