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呼吸器外科について

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ごあいさつ

芳川豊史教授

芳川豊史教授

皆さん、こんにちは。

2019年9月1日に、名古屋大学呼吸器外科チームを預からせていただいてから、丸5年がたち、本日より6年目に入りました。これまで大きな問題もなく、チーム運営ができておりますのも、我々を支えてくださる皆様のおかげと感謝しております。

さて、名古屋大学呼吸器外科の使命は、臨床、教育、研究の3本柱です。我々は、東海・中部地方の核となる名古屋大学、そして名古屋大学医学部附属病院として、高いレベルで、かつ、バランスよく、この3つの使命を全うできるように、日々励んでおります。

それでは、恒例に従い、現況報告をさせていただきます。

名大病院呼吸器外科の手術数は、毎年増加しておりましたが、手術枠の制限から、現状がほぼ最大かと思われます。本年も、月に約40例弱のペースで手術を行っており、8月末で308例の全身麻酔手術数でした。原発性肺癌の症例数は年間300例強、内視鏡手術の割合が約8割という状況には変わりなさそうです。胸腔鏡手術(VATS)を軸に低侵襲手術を行っておりますが、当科の売りであるロボット手術(RATS)については、現時点で、157例(肺手術130例、縦隔手術27例)と、月20例弱のペースであり、本年は昨年の182例を大きく越えそうです(235例の予測)。

手術においては、低侵襲な内視鏡手術(VATSやRATS)での対応を常に考えますが、根治性や安全性を第一に、適宜、通常の開胸手術でのアプローチも行っております。胸壁合併切除、気管支形成、血管形成などの拡大手術も多く、同門である心臓外科教室との連携を武器に、縦隔腫瘍や肺癌の手術を安全に行っております。さらに、耳鼻科、整形外科、腹部外科などの様々な診療科との共同手術も増えてきました。

また、肺移植実施施設に認定されてから1年半が過ぎ、脳死肺移植の待機患者数も15名を越えました。肺移植のシミュレーションも定期的に行っており、いつでも対応できる体制を整えております。

教育面では、外科医離れが進む流れの中で、関連病院と一体となって、研修医および学生の教育や勧誘を進めております。その一部は、教室のホームページ(https://www.med.nagoya-u.ac.jp/kokyuukigeka/)でも公開しております。この5年間で、30名を越える医局員を新たに迎えることができましたが、名古屋大学は、中部地区に多くの関連病院を有しており、未だ呼吸器外科医が不足しております。今後も、継続して仲間を増やしていきたいと思っております。

研究面では、大学の使命として、科学研究費やAMEDなどの競争的資金に積極的に応募しております。現在、数本の科研費(B、C、若手)を獲得し、日常臨床の合間を縫って研究を進めております。エクソソームなどに着眼した分子生物学的な研究だけでなく、実臨床に近い、変形シミュレーションなどの外科手技に関係する研究や、腸呼吸などの夢を追いかけたほほえましい研究も行っております(研究について 2024年6月|研究について|呼吸器外科について|名古屋大学大学院 医学系研究科 呼吸器外科学 (nagoya-u.ac.jp))。

最後になりましたが、これからも、名古屋大学呼吸器外科を中心として、20を超える関連病院の同門一同が力を合わせて、より良い呼吸器外科医療を確立すべく、日々努力していきたいと存じます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

令和6年9月吉日

名古屋大学大学院医学研究科 呼吸器外科 教授・科長
芳川 豊史

過去のごあいさつ(令和6年5月)
過去のごあいさつ(令和5年10月)
過去のごあいさつ(令和5年5月)
過去のごあいさつ(令和4年10月)
過去のごあいさつ(令和4年1月)
過去のごあいさつ(令和3年8月)
過去のごあいさつ(令和3年1月)
過去のごあいさつ(令和2年4月)
過去のごあいさつ(令和元年9月)

資格

  • ・日本外科学会外科専門医・認定医・指導医
  • ・呼吸器外科専門医・指導医
  • ・日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医・指導医
  • ・日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • ・日本移植学会移植認定医
  • ・日本呼吸器学会呼吸器専門医
  • ・日本臓器移植ネットワーク メディカルコンサルタント
  • ・AATS(アメリカ胸部外科学会)、ESTS(ヨーロッパ呼吸器外科学会)、IASLC(国際肺癌学会)、
     ISHLT(国際心肺移植学会)memberなど

卒業年:1997年 京都大学医学部

略歴

1971年華僑3世として、京都に出生(ちん とよふみ、Fengshi CHEN)
京都で育ち、洛星中学・高等学校を卒業後、京都大学に進学
1997年5月京都大学胸部疾患研究所 外科研修医
1998年4月高知市立市民病院 呼吸器外科
2000年10月 静岡市立静岡病院 心臓血管外科・呼吸器外科
2003年4月京都大学医学部附属病院 呼吸器外科
2004年4月京都大学大学院(医学研究科呼吸器外科専攻)入学
(2006年4月から 学振院 特別研究員DC2)
2007年1月同 中退(2007年5月:京都大学 医学博士 取得)
2007年2月京都大学医学部 臓器機能保存学 助教
2008年7月カナダ国トロント大学 胸部外科 Clinical fellow
2009年7月京都大学医学部附属病院 呼吸器外科 助教
2014年1月京都大学医学部附属病院 呼吸器外科 講師
2014年12月 日本国籍取得し、「芳川豊史(よしかわ とよふみ)」となる。
2019年1月京都大学医学部附属病院 呼吸器外科 准教授
2019年9月名古屋大学医学部附属病院 呼吸器外科 科長/教授

現在に至る

専門分野

呼吸器外科全般(肺癌、肺移植、縦隔腫瘍、胸膜中皮腫、肺再生など)の臨床と研究
手術シミュレーション

趣味・特技など

囲碁が好き(アマチュア5段)で、また時間をみつけて再開したいと思ってます