伊藤先生は、国際連携室の前身、国際交流室の立ち上げを行い、初代室長として就任しました。当初は海外からの留学生受入を主に担当されていましたが、自身のアメリカ留学の経験を学生達にもして欲しいという思いから、名大生をアメリカに留学させることを計画しました。1992年にノースカロライナ大学との交渉を初めて開始したものの、授業料や留学期間の問題など多くの交渉を必要とし難航しました。しかし、その後に無事に協定を締結し、1993年に初めて名古屋大学から海外大学へ学部生を派遣する事ができました。この協定を皮切りに、ハーバード大学やジョンズホプキンス大学、チューレン大学などのアメリカトップ大学との協定締結に成功しました。以後、アメリカだけでなく、ヨーロッパの大学にもアプローチして協定大学を増やすことに成功され、当初は年間数名であった留学生数は、現在では20名前後まで増加しています。国際交流室室長を退任後は、医療行政学・ヤングリーダーズプログラム初代教授に就任し、発展途上国の医療行政官の教育にご尽力されました。退職後は名古屋大学参与、特任教授として本学の国際交流に関わり、今なお後進の育成のため活動を行っておられます。