名大病院の活動について

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希少がんホットラインを開設

要旨

名古屋大学医学部附属病院では東海4県で初の希少がんセンター(センター長:小寺泰弘病院長、副センター長:西田佳弘病院教授・横山幸浩特任教授)を設立しました。希少がんセンターは、希少がんを専門に扱う部門となりますが、全国をみても、国立がん研究センターなど限られた病院にしか設置されていません。希少がんセンターの活動として、"希少がんホットライン"による電話相談を開始しています。

 

ポイント

○希少がんに関する正確な情報を提供し、最適な治療を受けられるようお手伝いをする目的で、専任のスタッフによる電話相談"希少がんホットライン"を開設しました。

○希少がんの診断、治療、診療担当施設、セカンドオピニオンに関するご相談など、お気軽に"希少がんホットライン"をご活用いただき、希少がん患者さんが行き場を失うことのないように支援します。

○当院では骨の肉腫、軟部肉腫、脳のグリオーマ、中皮腫、神経内分泌腫瘍などの専門家を有するとともに、各診療科がタッグを組むことで、個々の患者さんに最適な治療法を提案致します。また、当院で対応が難しい場合、中部地区及び全国の希少がんを扱う病院につないでいきます。

 

背景

希少がんは、その名のとおり、患者さんの数が少ない「希少な」種類のがんの総称です。一般的には、人口10万人あたり年間発生数が6例未満とされています。200種類近いがんが希少がんに分類され、ひとつひとつの希少がんの患者さんの数は少ないですが、すべての希少がんをあわせると、がん全体の約15%にも達すると考えられています。しかしながら、胃がん、大腸がんなどの5大がんなどと比べて患者さんの数が少ないために、専門家も一般向けの情報も少ないことが問題となっています。国もがん対策推進基本計画(第3期)で希少がんに関する情報を集約・発信する体制を整備することを施策として挙げていましたが、中間評価では一層の推進が必要であると指摘され、中部地区でも対策の必要性に迫られていました。

 

今後の展開

当院が指定を受けている地域がん診療連携拠点,小児がん拠点,がんゲノム医療中核拠点などと連携して,希少がん患者さん,患者さんのご家族等または医療関係者向けに年1-2回程度公開講座・セミナー等の企画実施を計画しています。


希少がんセンターHP:
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/departments/rare-cancer-c/
希少がんホットライン:
受付時間:月曜日,水曜日,金曜日(祝日を除く) 
10:00 ~ 14:00
電話番号(相談無料):052-744-2667