診療科・部門

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呼吸器外科 科長:芳川 豊史(教授)

進行がんに対する積極的治療と早期がんに対する低侵襲治療の優れた成績

胸部の悪性腫瘍(肺癌、胸腺腫、胸膜中皮腫など)や良性疾患(気胸、炎症性肺疾患など)に対する外科的治療を専門に行う診療科です。


診療体制

常勤医師14名(うち呼吸器外科専門医7名)。毎日外来診察しています(月・水は午後のみ)。治療方針は、呼吸器外科のみではなく、呼吸器内科および放射線科との合同カンファレンスで検討し決定します。

対象疾患

原発性肺癌、転移性肺腫瘍、胸腺腫、悪性胸膜中皮腫などの胸部悪性腫瘍、および胸部の良性腫瘍、重症筋無力症(胸腺切除を行います)、炎症性肺疾患、膿胸、気胸、胸部外傷、肺の先天奇形などの非腫瘍性疾患、慢性呼吸不全(肺移植)。

得意分野

内視鏡(胸腔鏡)手術から局所進行の肺癌や胸腺腫瘍および悪性胸膜中皮腫、専門的な周術期管理を要する重症の併存疾患(慢性閉塞性肺疾患、心疾患、糖尿病、人工透析など)を有する患者さんの手術。

診療実績

2022年の総手術件数は461件で、内訳は肺癌289例、縦隔腫瘍35例、転移性肺腫瘍53例、悪性胸膜中皮腫7例、その他77例でした。ロボット支援手術(RATS)は、161例に行い、日本有数の施設の1つです。2005年~2016年の肺癌手術症例(計2,478例)の全5年生存率は75.5%で、病理病期ではそれぞれⅠA期88%、ⅠB期79%、ⅡA期58%、ⅡB期65%、ⅢA期57%です。

専門外来

当科の特徴として肺癌、進行浸潤性胸腺腫、悪性胸膜中皮腫に対して極めて豊富な治療経験を有しています。セカンドオピニオン目的の受診も十分可能です。肺移植適応患者の相談なども可能です。

先進医療・研究

新たなエビデンス構築のために様々な基礎的研究や臨床試験を行っています。胸腺腫と悪性胸膜中皮腫の分子腫瘍学的特性を解明するため、細胞株の樹立を行っております。手術シミュレーションの臨床応用に向けた研究も行っております。また、術後補助化学療法や早期肺癌に対する縮小手術の多施設共同研究を進め、ロボット支援手術(RATS)についても、肺癌や胸腺腫に対し積極的に行っています。2023年3月に肺移植実施施設となりました。