腫瘍を中心とした疾患にベテランスタッフが万全を期す
消化器外科一では胃、十二指腸、小腸、大腸などの消化管から肝臓、胆道(胆嚢や胆管)、膵臓などの腫瘍を中心に診療を行っています。
8年以上の経験をもつ外科医総勢30名で診療にあたります。外来は特に専門性を有するスタッフ外科医13名が週3回、月、水、金曜日に担当しています。入院の場合は主に2名の外科医が中心となりますが、治療方針や経過は常に部内で検討されます。
術前診断、手術治療、周術期管理および術後化学療法、再発癌に対する治療を行います。疾患としては、肝胆膵悪性腫瘍、慢性膵炎、良性胆道疾患(胆石など)、食道腫瘍、胃腫瘍、大腸・直腸腫瘍、骨盤腫瘍、後腹膜腫瘍などを取り扱います。
高度進行胆道癌における肝膵同時切除術や血管合併切除を伴う肝切除術、骨盤内臓全摘出術、開胸開腹食道切除術などの高難度の手術を得意としています。特に、治療が難しい肝門部胆管癌の治療成績は国内外を問わず、最も優れています。最近では、腹腔鏡下肝切除術、腹腔鏡下膵切除術、単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術、腹腔鏡下ヘルニア根治術などの、体に優しい手術も積極的に行っています。
2021年の全手術件数は494例で、胆道癌肝切除46例、その他の肝切除32例(うち腹腔鏡下手術22例)、腹腔鏡下胆嚢摘出術28例、膵頭十二指腸切除術44例、膵体尾部切除術10例、食道癌手術21例(うち胸腔鏡下手術14例、ロボット手術6例)、その他の食道疾患手術8例、胃癌手術16例(うち腹腔鏡下手術6例)、結腸癌手術71例(うち腹腔鏡下手術44例)、直腸癌手術49例(うち腹腔鏡下手術44例、骨盤内臓全摘出術6例)、後腹膜腫瘍手術49例。肝門部胆管癌の切除数は国内最多。
大腸癌肝転移切除例を対象としたTS-1術後補助化学療法臨床第II相試験。肝外胆管切除を伴う大量肝切除術における肝切離前ステロイド投与の術後肝障害抑制効果に関する研究。