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AI-MAILs & Clinical AI 第3回合同シンポジウム 開催報告

2023122日、文部科学省「保健医療分野におけるAI研究開発加速に向けた人材養成産学協働プロジェクト」に採択されている名古屋大学を中心とする「AI-MAILs」と東北大学を中心とする「Clinical AI」の全2拠点による第3回合同シンポジウムが名古屋大学鶴舞キャンパス開催されました。本イベントは、「医療AI人材育成と産官学連携の重要性」をテーマに実施し、当日はアカデミア、企業、官公庁、学部生/大学院生と多様な方々が集い、第一部:シンポジウム-医療AIのパラダイムシフト、第二部:病院見学及び ChatGPTを用いたプログラミング講座、第三部:履修生発表を行いました。

 

第一部:シンポジウム-医療AIのパラダイムシフト

午前の部では、松尾清一 東海国立大学機構長の開会挨拶、俵幸嗣 文部科学省医学教育課長の来賓挨拶に続き、AI-MAILsClinical AIの各プロジェクト担当者による年次報告が行われました。

次に「医療AIのパラダイムシフト:人材育成と産官学連携の重要性」と題して特別講演が行われ、堤浩幸 富士通株式会社執行役員SEVP JapanリージョンCEO、石山健夫 住友ファーマ株式会社リサーチディレクター、半田宣弘 前PMDA医療機器審査部、藤井進 東北大学災害科学国際研究所災害医療情報学分野准教授と多岐にわたる分野4名の方にご登壇いただき講演が行われました。次いで、登壇者によるパネルディスカッションでは医療AIの開発と事業化における各セクターの役割と人材育成についての熱い議論が交わされました。特に、医療AIの実用化における課題に対して多角的な視点で議論が行われ、医療AIに対するこのプロジェクトの重要性が再認識されました。

これを受けて、 張替秀郎 東北大学病院長より「医療AI人材育成へ向けて」と題して提言を頂き、門松健治 名古屋大学副総長より閉会挨拶となりました。

3時間の長丁場でしたが、参加者は熱心に聴講し、医療AIの課題とこれからの方向性について聞き入っていました。

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[上段:ディスカッションの様子

 下段:合同シンポジウム参加者にて]

 

 

第二部:病院見学とChatGPT講座

午後の部では、希望者による病院見学と、ChatGPTを用いたプログラミング講座が同時進行で開催されました。病院見学では当院の集中治療室(ICU)におけるIoTを用いた取り組みの紹介や、外来では診療現場における課題と解決案の提示、メディカルxRセンターでは最新の医療設備と今後の発展、さらにAI-MAILsの連携企業を中心に共同研究の成果展示が行われました。実際の医療現場でのAI/IoTの活用事例に触れ、参加者間で活発な議論が行われました。ChatGPT講座では、プログラミングの基本から応用までを学び、医療AI技術の実践的な活用法を探求しました。

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[外科系集中治療室(SICU)におけるIoTを用いた取り組みの紹介の様子]

 

第三部:履修生発表

シンポジウムの最終セクションでは、両拠点の履修生による研究成果の発表と活発な意見交換が行われました。若手研究者たちがその成果を披露し、座長と参加者からの質問や意見に応じる姿は、将来の医療AI分野の発展を予感させるものでした。

 

1日を通して、医療AIの現場、人材育成の課題、産官学連携の重要性に触れていただき、充実したシンポジウムとなりました。我々名古屋大学とAI-MAILsは、今後も医療分野におけるAIの進化と人材育成を推進してまいります。今後の活動にご期待ください。