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新任教授のご紹介(消化器外科学  神田 光郎 教授)

ご挨拶

消化器外科学 神田光郎.jpgこのたび、202541日付で名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学の教授を拝命いたしました神田光郎(かんだ みつろう)と申します。謹んでご挨拶を申し上げます。

私は、2001年(平成13年)に名古屋大学医学部を卒業後、消化器外科学講座に入局し、中尾昭公名誉教授のもと膵臓手術に従事いたしました。脈管処理や剥離操作の技術を学ぶとともに、何よりも手術技術を追求する姿勢の重要性を深く実感いたしました。その後、2014年より小寺泰弘名誉教授の指導のもと、特に胃・食道手術の分野において研鑽を積んでまいりました。この期間には鏡視下手術やロボット支援手術といった技術革新が進み、私は拡大手術への挑戦と低侵襲手術の安全な導入に尽力してまいりました。現在では大部分の手術がビデオ記録されており、自身の技術向上のみならず、後進の教育にも欠かせないツールとなっています。消化器外科は多様な臓器・術式を扱う領域であり、志す若手医師にとって最適な環境を提供し、自由闊達に技術を磨ける場を整えることが私の責務と考えております。一方で、大血管・気管損傷などの緊急事態や再手術においては、自由度の高い術野制御のために開腹・開胸手術の技術が不可欠です。こうした技術の継承にも力を注ぎ、次世代の外科医の育成に尽力してまいります。

 また、消化器癌の集学的治療開発にも取り組んでおります。これまでに、胃癌の腹膜播種に対する核酸医薬を用いた新規治療の開発や、食道癌に対する新たな術前治療の臨床試験を主導してまいりました。さらに、国際多施設共同研究の推進、臨床検体を活用したバイオマーカー探索、医工連携による新規手術支援技術の開発など、基礎研究と臨床応用の橋渡しにも注力しております。消化器外科診療の向上につながる新技術の開発に挑戦することの喜びと興奮を、多くの先生方と共有できれば幸いです。

 名古屋大学消化器外科は、旧第一外科および旧第二外科という二つの歴史ある教室の融合によって発展してまいりました。この統合により、得意分野の融合からの診療レベルの向上、業務効率の改善、データベース共有による臨床研究の質向上など、多くのメリットが生まれています。今後も、名古屋大学消化器外科のさらなる発展、ひいては地域医療・外科医療の向上に向けて尽力してまいります。皆様のご指導、ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

略歴

20013月 名古屋大学医学部医学科 卒業

20015月 名古屋記念病院

20074月 名古屋大学大学院消化器外科学

20103月 名古屋大学大学院消化器外科学 医学博士

20109月 米国ジョンズ・ホプキンス大学 博士研究員

20129月 名古屋大学医学部附属病院 消化器外科二 助教

20195月 名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学 講師

20254月 名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学 教授