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新任教授のご紹介(産婦人科学 梶山 広明 教授)

ご挨拶

kajiyama_201130.jpg このたび、令和2年11月16日付けで吉川史隆前教授の後任として、名古屋大学大学院医学系研究科 産科婦人科学講座の教授を拝命いたしました梶山でございます。ここに謹んでご挨拶申し上げます。

 私は平成7年に名古屋大学医学部を卒業ののち、東三河地区の重要基幹病院である豊橋市民病院で初期研修を受け、そのまま産婦人科で臨床能力の高い先生方にご指導をいただきました。妊娠・分娩の基礎から産科救急、そして婦人科悪性腫瘍の手術や管理などを通して、高度な産婦人科医療のトレーニングを受けました。その後、平成11年より大学院に入学し、卵巣癌の腹膜播種に関する研究を開始いたしました。卵巣癌におけるプロテアーゼ、上皮間葉転換誘導転写因子、そしてケモカインの果たす役割、および腹膜中皮-卵巣癌間の腹腔内細胞コミュニケーションなど、現在でも継続的な一連の研究に発展致しております。また、名古屋大学 低温プラズマ科学研究センターとの医工連携プロジェクトの一環として、プラズマを用いた婦人科腫瘍に対する抗腫瘍療法確立に向けた研究を行って参りました。特に卵巣癌のオカルト腹膜播種に対するプラズマ活性化リンゲル液の腹腔内治療には、大きな期待を持って研究を継続しております。臨床面では、大学帰局後から一貫して名古屋大学医学部附属病院・産婦人科において助手、講師、そして准教授を通して、婦人科腫瘍学を専門に診療を行って参りました。婦人科悪性腫瘍の外科的治療を数多く経験させていただきながら、集学的治療を要する症例にも積極的に取り組んでおります。さらに婦人科悪性腫瘍は比較的若い女性に好発する特徴があります。昨今の患者ニーズの多様性に合わせて、初期がんについては悪性腫瘍の根治とともに、妊孕性を温存する「妊孕性温存治療」を積極的に行っております。

 産婦人科は周産期、婦人科腫瘍、生殖内分泌、そして女性医学からなる非常に幅広い領域で、あらゆる世代の女性を包括的に支える診療科です。すべての女性への継続的な奉仕と産まれる赤ちゃんの健康向上に資する診療活動を第一に、引き続き最先端の医療、教育、研究を実践して参りたいと考えております。皆様には、今後も変わらぬご厚誼とご指導ご鞭撻を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

略歴

1995年3月 名古屋大学医学部卒業
1995年5月 豊橋市民病院研修
1996年7月 豊橋市民病院産婦人科
1999年4月 名古屋大学大学院医学系研究科 発育加齢医学講座 産婦人科学
2002年8月 名古屋大学大学院医学系研究科 産婦人科学 助手
2007年12月 名古屋大学医学部附属病院 産婦人科 講師
2011年8月 名古屋大学大学院医学系研究科 産婦人科学 准教授
2014年11月 米国国立衛生研究所(NIH)National Cancer Institute 特別研究員(出張)
2020年11月 名古屋大学 大学院医学系研究科 産婦人科学 教授