海外大学との共同学位(ジョイント・ディグリー)プログラム名古屋大学・ルンド大学国際連携総合医学専攻を開設しました
2016年12月05日
名古屋大学大学院医学系研究科は、平成29年4月から、スウェーデンのルンド大学と共同学位(ジョイント・ディグリー)プログラム「名古屋大学・ルンド大学国際連携総合医学専攻」を開設します。ルンド大学は1666年に設立され、これまでに4名のノーベル賞受賞者を輩出したスウェーデンを代表する名門大学です。
本専攻は両大学がそれぞれの強みを活かし、統一された学位プログラムを設けることにより国際的次世代研究者の養成を目指すものであり、名古屋大学が設置するジョイント・ディグリープログラムとしてオーストラリア・アデレード大学(医学系研究科)、イギリス・エディンバラ大学(理学研究科)に次ぐ取り組みとなります。
1)新専攻の概要
研究科 | 大学院医学系研究科 |
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専攻名 | 名古屋大学・ルンド大学国際連携総合医学専攻 |
学位 | 博士(医学) |
入学定員 | 4名(1年次に名古屋大学に滞在する学生2名、1年次にルンド大学に滞在する学生2名) |
教育方法 | 使用する言語は国際通用性のある英語を使用。 4年制博士課程で、原則2年目の12ヶ月間を連携大学で研究を行う。 |
その他 | 留学中は経済的支援を行う予定。 |
※平成29年4月入学生から募集します
2)目的
近年情報網の発達により医学・医療情報の世界レベルにおける共有化とそれを基にした医学研究、医療技術の発展が加速しています。また社会構造の変化や環境問題により世界共通の問題が多く存在し、かつ文化・言語などの社会背景により問題が複雑化しています。それらの解決には専門性に突出するだけでなく、国際的な視点、多角的な思考から問題を客観的に捉え解決することが必要です。本専攻はこれらの問題に対処可能な人材を養成することを目的とします。
3)養成する人材像
「高度な専門性と学識を備え、解決の道筋を見つけるデザイン力に富み、異なる文化を理解できる国際性を備え、国際的共同研究を推進し、医学と人類の福祉の発展に積極的に貢献できる人材」を養成します。高度な医学的専門知識を身につけ、これをベースに豊かな発想力と想像力を持って直面する難題を解決する能力を備えること、かつ真の医学・医療を追求する者としての人間性と倫理性を身につけ、これをベースに異なる文化的背景を持つ複数の研究室・研究者の意見を理解し調整・集約し成果へと導くコミュニケーション能力とマネジメント能力を備えた人材の養成を目指します。
4)特色
<名古屋大学>
- 神経疾患と腫瘍の融合分野における世界最先端研究において高い評価を受けている。
- 介護ロボットから医療技術修得のための教育機器まで医工連携の研究開発を革新的に進めている。
- 名古屋大学アジアサテライトキャンパス学院、アジア諸国の国家中枢人材養成プログラムによるアジアへの医学教育展開を進めている。
<ルンド大学>
- 神経伝達物質のドーパミンとそのパーキンソン病における働きの解明など神経科学の分野で傑出した研究成果を修めている。
- 世界一のICT(Information and Communication Technology)大国であり、ICTを保健・医療分野にフル活用する国家戦略が進められている。
- 卓越した医療の質管理システムが存在し、広範囲な品質効率性インジケータに基づいた国家レベルのガイドライン、患者保護規制が制定されている。
本専攻ではこれら両大学の教育資源の特色を十分に活用し、学生を早期から海外の異なる学術環境・文化・システムの中で、国際的な研究者を養成する目的に沿って教育・研究が実行できるよう企図されています。