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頭頸部・感覚器外科学眼科学/感覚器障害制御学
研究室概要
光を失わないために ~それぞれの眼科医療~
当科では特に網膜硝子体疾患を主な専門としておりますが、角膜疾患 、緑内障 、小児眼疾患 、ぶどう膜疾患などの診療も行っております。
概要
名古屋大学医学部附属病院眼科は明治15年に始まって以来訳130年の長い歴史があります。当院は、特に網膜硝子体疾患を主な専門としており、 加齢黄斑変性や糖尿病網膜症、網膜剥離などの疾患に対する最先端で良質な治療を積極的に行なっています。網膜硝子体手術は年間700件以上、高い治療成績を誇っています。また、網膜色素変性をはじめとする遺伝性の網膜変性や視神経疾患に対する診断技術も高く、全国から多くの患者が来院しております。網膜硝子体疾患以外の眼疾患においても、角膜疾患、斜視弱視・小児眼科疾患、ぶどう膜疾患、眼腫瘍、眼形成、ロービジョンなどの多くの専門外来があり、各分野の専門医師による質の高い診療を行なっています。
治療対象としている疾患
- 網膜疾患
- 角膜疾患
- 緑内障
- 小児眼疾患
- ぶどう膜疾患
- 眼腫瘍性疾患
研究プロジェクト
ⅰ)画像診断を中心とした研究
近年、画像診断装置の進歩は著しく、走査レーザー検眼鏡(SLO)から光干渉断層計(OCT)、補償光学(AO)眼底撮影装置、オプトス超広角眼底撮影装置など、次々と新機能を持った装置が出てきています。これらの検査装置を使うことで、これまではわからなかったような所見が検出できるようになり、診療の精度は大きく向上しています。
特にOCTの進歩は目覚ましいものがあります。OCTでは解像度、スキャン速度、光源の改良により、より微細な所見、より深部の所見が見えるようになっています。さらには、ごく最近では造影剤なしでの網膜毛細血管の描出も可能なOCT angiographyも開発されました。これを用いると従来の蛍光眼底造影検査では検出できなかったような網膜血管の変化も検出できます。また、AO眼底撮影装置では眼底の視細胞が一つ一つ描出可能です。このような新しい検査機械を用いて診療を行うことで、さまざまな疾患の病態解明につながるような新規の臨床研究が可能となります。
画像診断装置はこれからもさらに発展が見込まれており、ますますこの分野の日常診療、臨床研究における重要性は増していくものと思います。
ⅱ)遺伝性網膜疾患の臨床及び基礎研究
遺伝性網膜疾患は、遺伝子異常のより網膜の機能異常をきたす疾患で、その所見により多くの種類に分類されます。多くの遺伝性網膜疾患では治療法がなく、現在でも世界中の多くの研究者がこの疾患の病態の解明や治療法の開発に勤しんでおります。名古屋大学眼科の遺伝性網膜疾患に関する研究の歴史は古く、100年以上前に、第5 代教授である小口忠太教授が小口病という疾患を世界で初めて命名し、先代の教授である三宅養三教授が、オカルト黄斑ジストロフィ(三宅病)という疾患概念を報告するなど、多くの業績を残してきました。現在でも、名古屋大学眼科は、最先端の検査機器に加え、我々独自の検査機器により、全国でも有数の多くの遺伝性網膜疾患の患者の診療をしております。また、その多くの症例から、病態や原因遺伝子などにつき多くの新しい知見を世界に報告しております。
現在、患者さんを主体とした臨床研究と動物実験による基礎研究により、遺伝子網膜疾患の原因と病態解明、治療法の開発を目指しております。臨床研究では、網膜電図と呼ばれる診断機器や、網膜の画像検査と遺伝子研究の組み合わせにより、疾患の病態を詳細に検討しております。最近ではオカルト黄斑ジストロフィ(三宅病)や、ベストロフィノパチーと呼ばれる疾患の病態について解明し、欧米の眼科雑誌に報告しました。
動物実験では、特に進行性で失明原因の上位である難病の網膜色素変性を研究の対象にしております。名古屋大学眼科で開発された遺伝子改変網膜変性ウサギを利用し、網膜色素変性という病気の長期経過で起こる病態を検討しております。最近の我々の研究では網膜色素変性では、遺伝子異常の存在する視細胞の異常だけでなく網膜全体が障害されることを発見しました。これらの知見を用いて治療法の開発に繋げたいと考えております。
我々の研究は、東海地区より紹介いただく多くの患者さんによって成り立っており、今後もこれらの成果を多くの患者さんのために還元できるよう励んでまいります。
ⅲ)眼血流および硝子体手術に関する臨床研究
近年、多くの眼疾患に眼血流が関与していることが分かってきているという背景から、レーザースペックルフルオログラフィー(LSFG)を用いて眼血流に対する研究を行っております。眼科領域においても脈絡膜厚、眼圧など多くの因子が日内変動を有していると報告されていますが、LSFGを用いた計測により、視神経乳頭部、脈絡膜ともに日内変動を有していること、視神経乳頭部と脈絡膜では自己調節機能が異なることから日内変動のパターンが異なることを明らかにしました(Medicine 2015)。さらに、名古屋大病院および八雲町検診からの膨大なデータを解析した結果、視神経乳頭部血流は女性において有意に男性よりも多いということを初めて突き止めました(Invest Ophthalmol Vis Sci, 2015)。LSFG とAOの画像を合わせることで網膜血管内の赤血球の動態を観察することに成功し、網膜動脈では流速が速いので、赤血球が血管壁を損傷しないようにするために薄い血漿層が存在することであることを明らかにしました(Medicine 2015)。
硝子体手術に関しては、網膜剥離に対する術中にOCT内蔵手術顕微鏡を用いることにより、黄斑部が剥離した症例では術中には黄斑部は復位しないことを明らかにしました(Retina 2016)。さらに術後にOCTを用いて観察したところ、視細胞は術後早期では著しく長さが短くなっているが、時間経過とともに伸長し、視細胞のouter segmentが視力の回復と有意な相関があることを突き止めました(Invest Ophthalmol Vis Sci, 2016)。また、LSFGにより、網膜が剥離した状態では網膜血流は低下するが、硝子体手術により網膜が復位することで網膜血流が回復することが明らかになりました(Invest Ophthalmol Vis Sci, in press)。糖尿病網膜症に対する硝子体術後には前眼部OCTを用いることにより、網膜周辺部では網脈絡膜の腫脹や脈絡膜剥離により硝子体容積が一過性に約10%縮小しているとこを報告しました(Invest Ophthalmol Vis Sci, 2015)。
今後の展望として、多くの網脈絡膜疾患と眼血流の関連についてさらに解析を進めること、および新しい画像診断機器を用い臨床からでた疑問を解決する形で網膜硝子体疾患の研究を進めることができればと考えております。
ⅳ)“Clinical and Translational Science (CTS)
我々のグループは "単に基礎医学的実験をするのではなく、常に臨床に関連した問題点を見つけ、その問題点に対し分子生物学的手法を用いて解析する" ことを目標とし、Clinical and Translational Science (CTS) teamと呼称して活動しています。
現在研究対象としている疾患は、加齢黄斑変性・網膜剥離/増殖硝子体網膜症・糖尿病網膜症・強度近視です。
加齢黄斑変性の研究では、脂質代謝産物であるmalondialdehydeが加齢黄斑変性患者の網膜色素上皮で蓄積されていることを確認し、さらにオートファジーの異常に関与していることを発表しました(Free Radic Biol Med, 2016)。また近年加齢黄斑変性の発症原因ではないかと注目されている青色LED光を網膜色素上皮細胞に照射すると、細胞内の活性酸素が産生され、さらに細胞の防御機構として抗酸化因子Nrf2が関与していることを発表しました(Oxid Med Cell Longev, 2016)。現在も酸化ストレスに注目した加齢黄斑変性の研究が数多く継続されています。
網膜剥離に関する研究では、網膜剥離患者の硝子体からmiR148という特異的なmicroRNAが検出され、さらにmiR148が網膜色素上皮細胞の上皮間葉転換に関与していることを報告しました(Invest Ophthalmol Vis Sci, 2016)。さらに、このmiR148発現量が網膜剥離や増殖硝子体網膜症の重症度に関与していることを発見しました。
一方手術に着目した研究では、手術中に採取できる様々な組織を用いて、臨床データと生物学的データの双方から疾患を分析しています。その一つとして現在、網膜硝子体手術の常識となっている内境界膜剥離の功罪について改めて検証しています。具体的には、臨床データから内境界膜剥離が網膜構造に与える影響を検討し、同時に硝子体液に含まれる様々な炎症性サイトカインが網膜細胞にどのように影響しているかを細胞レベルで検討しています。
ⅴ)小児網膜疾患の臨床研究
未熟児網膜症を始めとした難治性の小児網膜疾患は全国的にも治療できる施設が少なく、遠方からもご紹介いただいています。小児チームでは周術期の全身管理を小児科、麻酔科と連携して行い、これまでの治療成績や長期経過を基に児にとって最適な治療が最適な時期に行えるよう調整しています。近年抗VEGF薬の使用が普及し、小児においてもいくつかの疾患に投与が試みられています。特に未熟児網膜症では手術との併用効果を研究し、この結果は2016年の小児眼科学会賞を受賞しております。国際治験、遠隔医療システムも稼働しており、最先端の治療を研究しながら他施設との連携を積極的に行っています。
ⅵ)黄斑グループ
網膜の中央部分は黄斑とよばれ、視力に最も大きく関わる部分です。私たち黄斑グループは、加齢黄斑変性や近視性脈絡膜新生血管症、中心性漿液性脈絡網膜症など黄斑に生じる病気を専門とし、主に臨床研究を行っています。
加齢黄斑変性は、現在日本において50歳以上の100人に1人が罹患していると言われ、高齢化の著しい先進国における失明原因として重要な疾患となってきています。抗血管内皮増殖因子(VEGF )薬の登場とともに、治療成績は劇的に向上した加齢黄斑変性ですが、まだまだ完治は難しく、また抗VEGF薬による萎縮病変の出現も懸念されています。私たちグループでは、最近登場した造影剤を使用せずに血管画像を撮影できる光干渉断層計(OCT)アンギオグラフィーを用い、加齢黄斑変性における病的な脈絡膜新生血管の詳細な解析を行うことで、血管新生メカニズムの病態解明を目指しています。
ⅶ)ファイバー型OCTの開発
光干渉断層計(Optical coherence tomography; OCT)は、近年目覚ましいスピードで進化しています。高解像度な画像が得られるようになったことにより疾患の病態解明が進み、黄斑浮腫や網膜剥離の有無のみならず、視細胞の微細形態を示す構造や、造影剤を使用せずに血管構築をも描出できるようになりました。今や日常診療に欠かせないツールとなっています。
さらに最近では、手術用顕微鏡にOCT機能が内蔵されたものが市販化されるなど、手術中にOCT画像を確認しながら手術を行うことが可能となってきました。術中OCTは、米国、欧州、本邦においても研究開発が進められ、開発中のプロトタイプ機器のほか、最近市販機が作られてからは、さらに多くの術中OCTに関する報告がされています。
我々は、(株)ニデックと共同で数年前から独自に、ファイバープローブを用いて眼内からOCTを記録するファイバー型OCTの開発を開始しました。このファイバー型OCTは、呼吸器領域、循環器領域など、管腔を撮影するOCTとしてすでに導入されている技術を応用したものです。まず我々は、眼科手術用に最適なプローブとして23Gのプローブを開発し、臨床試用を倫理委員会の承認のもとに行いました。
現在は、さらなる解像度の向上とプローブの細径化を進めており、25Gプローブでの臨床試用を準備中です。
主な研究助成:経済産業省課題解決型医療機器等開発事業、日本医療研究開発機構(AMED) 橋渡し研究加速ネットワークプログラム
ⅷ)加齢黄斑変性の臨床報告と光照射による発症メカニズムの解明
加齢黄斑変性の治療として、光線力学療法と眼内注射がありますが、最新の眼内注射薬でも治療効果が不十分な症例があります。そこで、光線力学療法と眼内注射を組み合わせて治療し、その効果を名古屋大学眼科の特徴である網膜電図で確認し、国内外で発表しています。
また、加齢黄斑変性の危険因子として光照射、特に青色光が報告されています。網膜色素上皮細胞が障害されて加齢黄斑変性が発症することは解明され、青色光が網膜色素上皮細胞に障害を与えるメカニズムを研究しています。青色光照射によって酸化ストレスが生じ細胞が障害されること、酸化ストレスに対する防御機構が働き守っていることを解明しました。今後、その防御機構を利用して、加齢黄斑変性の悪化を防ぐ治療方法を研究していきます。
教員
構成員名 | 役職 | 所属 |
---|---|---|
西口 康二 | 教授 | 大学院医学系研究科/眼科学 |
伊藤 逸毅 | 准教授 | 大学院医学系研究科/眼科学 |
上野 真治 | 講師 | 医学部附属病院/眼科 |
岩瀬 剛 | 講師 | 医学部附属病院/眼科 |
井口 優子 | 助教 | 医学部附属病院/眼科 |
兼子 裕規 | 病院講師 | 医学部附属病院/眼科 |
野々部 典江 | 病院助教 | 医学部附属病院/周産期母子センター |
安間 哲宏 | 助教 | 大学院医学系研究科/眼科学 |
片岡 恵子 | 助教 | 医学部附属病院/眼科 |
安田 俊介 | 病院助教 | 医学部附属病院/眼科 |
高山 圭 | 病院助教 | 医学部附属病院/眼科 |
研究実績
- 2016年
- Takayama K, Ito Y, Kaneko H, Nagasaka Y, Tsunekawa T, Sugita T, Terasaki H. Cross-sectional pupillographic evaluation of relative afferent pupillary defect in age-related macular degeneration. Medicine (Baltimore), 2016; 95(39):e4978.
- Nagasaka Y, Ito Y, Ueno S, Terasaki H.Increased aqueous flare is associated with thickening of inner retinal layers in eyes with retinitis pigmentosa. Sci Rep, 2016; 6:33921.
- Fujinami K, Kameya S, Kikuchi S, Ueno S, Kondo M, Hayashi T, Shinoda K, Machida S, Kuniyoshi K, Kawamura Y, Akahori M, Yoshitake K, Katagiri S, Nakanishi A, Sakuramoto H, Ozawa Y, Tsubota K, Yamaki K, Mizota A, Terasaki H, Miyake Y, Iwata T, Tsunoda K.Novel RP1L1 Variants and Genotype-Photoreceptor Microstructural Phenotype Associations in Cohort of Japanese Patients With Occult Macular Dystrophy. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2016; 57(11):4837-4846.
- Asami T, Terasaki H, Ito Y, Sugita T, Kaneko H, Nishiyama J, Namiki H, Kobayashi M, Nishizawa N. Development of a fiber-optic optical coherence tomography probe for intraocular use. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2016; 57(9):OCT568-574.
- Iwase T, Yamamoto K, Yanagida K, Kobayashi M, Ra E, Murotani K, Terasaki H. Change in refraction after lens-sparing vitrectomy for rhegmatogenous retinal detachment and epiretinal membrane. Medicine (Baltimore), 2016; 95(32):e4317.
- Hasegawa T, Muraoka Y, Ikeda HO, Tsuruyama T, Kondo M, Terasaki H, Kakizuka A, Yoshimura N. Neuoroprotective efficacies by KUS121, a VCP modulator, on animal models of retinal degeneration. Sci Rep, 2016; 6:31184.
- Nakanishi A, Ueno S, Hayashi T, Katagiri S, Kominami T, Ito Y, Gekka T, Masuda Y, Tsuneoka H, Shinoda K, Hirakata A, Inoue M, Fujinami K, Tsunoda K, Iwata T, Terasaki H. Clinical and genetic findings of autosomal recessive bestrophinopathy in Japanese cohort. Am J Ophthalmol, 2016;168:86-94.
- Wang C, Hosono K, Kachi S, Suto K, Nakamura M, Terasaki H, Miyake Y, Hotta Y, Minoshima S. Novel OPN1LW/OPN1MW deletion mutations in 2 Japanese families with blue cone monochromacy. Hum Genome Var, 2016;3:16011.
- Takayama K, Kaneko H, Hwang SJ, Ye F, Higuchi A, Tsunekawa T, Matsuura T, Iwase T, Asami T, Ito Y, Ueno S, Yasuda S, Nonobe N, Terasaki H. Increased ocular levels of microRNA-148a in cases of retinal detachment promote epithelial- mesenchymal transition. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2016;57(6):2699-2705.
- Nakanishi A, Ueno S, Hayashi T, Katagiri S, Kominami T, Ito Y, Gekka T, Masuda Y, Tsuneoka H, Shinoda K, Hirakata A, Inoue M, Fujinami K, Tsunoda K, Iwata T, Terasaki H. Clinical and genetic findings of autosomal recessive bestrophinopathy in Japanese cohort. Am J Ophthalmol, 2016;168:86-94.
- Kominami T, Ueno S, Nakanishi A, Kominami A, Kondo M, Furukawa T, Terasaki H. Temporal properties of cone ERGs of pikachurin null mutant mouse. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2016;57(3):1264-1269.
- Kobayashi M, Iwase T, Yamamoto K, Ra E, Murotani K, Matsui S, Terasaki H. Association between photoreceptor regeneration and visual acuity following surgery for rhegmatogenous retinal detachment. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2016;57(3):889-898.
- Ye F, Kaneko H, Hayashi Y, Takayama K, Hwang SJ, Nishizawa Y, Kimoto R, Nagasaka Y, Tsunekawa T, Matsuura T, Yasukawa T, Kondo T, Terasaki H. Malondialdehyde induces autophagy dysfunction and VEGF secretion in the retinal pigment epithelium in age-related macular degeneration. Free Radic Biol Med, 2016; 94:121-134.
- Bogdanovich S, Kim Y, Mizutani T, Yasuma R, Tudisco L, Cicatiello V, Bastos-Carvalho A, Kerur N, Hirano Y, Baffi JZ, Tarallo V, Li S, Yasuma T, Arpitha P, Fowler BJ, Wright CB, Apicella I, Greco A, Brunetti A, Ruvo M, Sandomenico A, Nozaki M, Ijima R, Kaneko H, Ogura Y, Terasaki H, Ambati BK, Leusen JH, Langdon WY, Clark MR, Armour KL, Bruhns P, Verbeek JS, Gelfand BD, De Falco S, Ambati J. Human IgG1 antibodies suppress angiogenesis in a target-independent manner. Signal Transduct Target Ther, 2016;1.
- Sato C, Kaneko H, Kondo T, Takayama K, Yasuda S, Terasaki H. Association of intraocular pressure changes with right ventricular diameter and brain natriuretic peptide in a case of pulmonary arterial hypertension. J Glaucoma, 2016;25(3):e295-298.
- Shirai H, Mandai M, Matsushita K, Kuwahara A, Yonemura S, Nakano T, Assawachananont J, Kimura T, Saito K, Terasaki H, Eiraku M, Sasai Y, Takahashi M. Transplantation of human embryonic stem cell-derived retinal tissue in two primate models of retinal degeneration. Proc Natl Acad Sci U S A, 2016;113(1):E81-90.
- Higashide T, Ohkubo S, Hangai M, Ito Y, Shimada N, Ohno-Matsui K, Terasaki H, Sugiyama K, Chew P, Li KK, Yoshimura N. Influence of clinical factors and magnification correction on normal thickness profiles of macular retinal layers using optical coherence tomography. PLoS One, 2016;11(1):e0147782.
- 2015年
- Matsui A, Kaneko H, Kachi S, Ye F, Hwang SJ, Takayama K, Nagasaka Y, Sugita T, Terasaki H. Expression of vascular endothelial growth factor by retinal pigment epithelial cells induced by amyloid-β is depressed by an endoplasmic reticulum stress inhibitor. Ophthalmic Res, 2015; 55(1):37-44.
- Nakanishi A, Ueno S, Kawano K, Ito Y, Kominami T, Yasuda S, Kondo M, Tsunoda, K, Iwata T, Terasaki H. Pathologic changes of cone photoreceptors in eyes with occult macular dystrophy. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2015;56(12):7243-7249.
- Futamura Y, Asami T, Nonobe N, Kachi S, Ito Y, Sato Y, Hayakawa M, Terasaki H. Buckling surgery and supplemental intravitreal bevacizumab or photocoagulation on stage 4 retinopathy of prematurity eyes. Jpn J Ophthalmol, 2015;59(6):378-388.
- Nakagami Y, Hatano E, Inoue T, Yoshida K, Kondo M, Terasaki H. Cytoprotective effects of a novel Nrf2 activator, RS9, in rhodopsin Pro347Leu rabbits. Curr Eye Res, 20152:1-4.
- Brown DM, Schmidt-Erfurth U, Do DV, Holz FG, Boyer DS, Midena E, Heier JS, Terasaki H, Kaiser PK, Marcus DM, Nguyen QD, Jaffe GJ, Slakter JS, Simader C, Soo Y, Schmelter T, Yancopoulos GD, Stahl N, Vitti R, Berliner AJ, Zeitz O, Metzig C,Korobelnik JF. Intravitreal aflibercept for diabetic macular edema: 100-week results from the VISTA and VIVID studies. Ophthalmology, 2015;122(10):2044-2052.
- Kaneko H, Ra E, Kawano K, Yasukawa T, Takayama K, Iwase T, Terasaki H. Surgical videos with synchronised vertical 2-split screens recording the surgeons' hand movement. Ophthalmologica, 2015;234(4):243-246.
- Yasuda S, Kachi S, Ueno S, Piao CH, Terasaki H. Flicker electroretinograms before and after intravitreal ranibizumab injection in eyes with central retinal vein occlusion. Acta Ophthalmol, 2015;93(6):e465-468.
- Sato Y, Oshiro M, Takemoto K, Hosono H, Saito A, Kondo T, Aizu K, Matsusawa M, Futamura Y, Asami T, Terasaki H, Hayakawa M. Multicenter observational study comparing sedation/ analgesia protocols for laser photocoagulation treatment of retinopathy of prematurity. J Perinatol, 2015;35(9):965-969.
- Iwase T, Ra E, Yamamoto K, Kaneko H, Ito Y, Terasaki H. Differences of retinal blood flow between arteries and veins determined by laser speckle flowgraphy in healthy subjects. Medicine (Baltimore), 2015;94(33):e1256.
- Ueno S, Kawano K, Ito Y, Ra E, Nakanishi A, Nagaya M, Terasaki H. Near-infrared reflectance imaging in eyes with acute zonal occult outer retinopathy. Retina, 2015;35(8):1521-1530.
- Gomi F, Oshima Y, Mori R, Kano M, Saito M, Yamashita A, Iwata E, Maruko R; Fujisan Study Group. Initial versus delayed photodynamic therapy in combination with anibizumab for treatment of polypoidal choroidal vasculopathy: The Fujisan Study. Retina, 2015;35(8):1569-1576.
- Asakawa K, Ishikawa H, Uga S, Mashimo K, Shimizu K, Kondo M, Terasaki H. Functional and morphological study of retinal photoreceptor cell degeneration in transgenic rabbits with a Pro347Leu rhodopsin mutation. Jpn J Ophthalmol, 2015;59(5):353-363.
- Yanagida K, Iwase T, Yamamoto K, Ra E, Kaneko H, Murotani K, Matsui S, Terasaki H. Sex-related differences in ocular blood flow of healthy subjects using laser speckle flowgraphy. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2015;56(8):4880-4890.
- Yasuda S, Kachi S, Kondo M, Ueno S, Kaneko H, Terasaki H. Significant correlation between retinal venous tortuosity and aqueous vascular endothelial growth factor concentration in eyes with central retinal vein occlusion. PLoS One, 2015;10(7):e0134267.
- Nagaya M, Ueno S, Kominami T, Nakanishi A, Koyasu T, Kondo M, Furukawa T, Terasaki H. Pikachurin protein required for increase of cone electroretinogram b-wave during light adaptation. PLoS One, 2015;10(6):e0128921.
- Yamamoto K, Iwase T, Ushida H, Sugita T, Terasaki H. Changes in retinochoroidal thickness after vitrectomy for proliferative diabetic retinopathy. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2015;56(5):3034-3040.
- Kataoka K, Matsumoto H, Kaneko H, Notomi S, Takeuchi K, Sweigard JH, Atik A, Murakami Y, Connor KM, Terasaki H, Miller JW, Vavvas DG. Macrophage- and RIP3-dependent inflammasome activation exacerbates retinal detachment-induced photoreceptor cell death. Cell Death Dis, 2015;6:e1731.
- Ijima R, Kaneko H, Ye F, Takayama K, Nagasaka Y, Kataoka K, Funahashi Y, Iwase T, Kachi S, Kato S, Terasaki H. Suppression of laser-induced choroidal neovascularization by the oral medicine targeting histamine receptor H4 in mice. Transl Vis Sci Technol, 2015;4(2):6.
- Iwase T, Yamamoto K, Ra E, Murotani K, Matsui S, Terasaki H. Diurnal variations in blood flow at optic nerve head and choroid in healthy eyes: diurnal variations in blood flow. Medicine (Baltimore), 2015;94(6):e519.
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- Ueno S, Nakanishi A, Nishi K, Suzuki S, Terasaki H. Case of paraneoplastic retinopathy with retinal ON-bipolar cell dysfunction and subsequent resolution of ERGs. Doc Ophthalmol, 2015; 130(1):71-76.
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- Ogura Y, Terasaki H, Gomi F, Yuzawa M, Iida T, Honda M, Nishijo K, Sowade O, Komori T, Schmidt-Erfurth U, Simader C, Chong V; for the VIEW 2 Investigators. Efficacy and safety of intravitreal aflibercept injection in wet age-related macular degeneration: outcomes in the Japanese subgroup of the VIEW2 study. Br J Ophthalmol, 2015;99(1):92-97.
- Ye F, Kaneko H, Nagasaka Y, Ijima R, Nakamura K, Nagaya M, Takayama K, Kajiyama H, Senga T, Tanaka H, Mizuno M, Kikkawa F, Hori M, Terasaki H. Plasma-activated medium suppresses choroidal neovascularization in mice: a new therapeutic concept for age-related macular degeneration. Sci Rep, 2015;5:7705.
- 2014年
- Ueno S, Ito Y, Maruko R, Kondo M, Terasaki H. Choroidal atrophy in a patient with paraneoplastic retinopathy and anti-TRPM1 antibody. Clin Ophthalmol, 2014;8:369-373.
- Kaneko H, Ye F, Ijima R, Kachi S, Kato S, Nagaya M, Higuchi A, Terasaki H. Histamine receptor h4 as a new therapeutic target for choroidal neovascularization in age-related macular degeneration. Br J Pharmacol, 2014; 171:3754-3763.
- Hirano Y, Yasuma T, Mizutani T, Fowler B, Tarallo V, Yasuma R, Kim Y, Carvalho AB, Kerur N, Gelfand B, He S, Zhang X, Nozaki M, Ijima R, Kaneko H, Ogura Y, Terasaki H, Nunez G, Ambati B, Hinton D, Nagai H, Haro I, Ambati J: IL18 is not therapeutic for neovascular age-related macular degeneration. Nat Med, 2014;20(12): 1372-1375.
- Korobelnik JF, Do DV, Schmidt-Erfurth U, Boyer DS, Holz FG, Heier JS, Midena E, Kaiser PK, Terasaki H, Marcus DM, Nguyen QD, Jaffe GJ, Slakter JS, Simader C, Soo Y, Schmelter T, Yancopoulos GD, Stahl N, Vitti R, Berliner AJ, Zeitz O, Metzig C, Brown DM. Intravitreal Aflibercept for Diabetic Macular Edema. Ophthalmology, 2014;121(11):2247-2254.
- Ijima R, Kaneko H, Ye F, Nagasaka Y, Takayama K, Kataoka K, Kachi S, Iwase T, Terasaki H. Interleukin-18 induces retinal pigment epithelium degeneration in mice. Invest Ophthalmol Vis Sci, 2014;55(10):6673-6678.
- Zhao Y, Hosono K, Suto K, Ishigami C, Arai Y, Hikoya A, Hirami Y, Ohtsubo M, Ueno S, Terasaki H, Sato M, Nakanishi H, Endo S, Mizuta K, Mineta H, Kondo M, Takahashi M, Minoshima S, Hotta Y. The first USH2A mutation analysis of Japanese autosomal recessive retinitis pigmentosa patients: a totally different mutation profile with the lack of frequent mutations found in Caucasian patients. J Hum Genet, 2014;59(9):521-528.
- Shen J, Choy DF, Yoshida T, Iwase T, Hafiz G, Xie B, Hackett SF, Arron JR, Campochiaro PA. Interleukin-18 has antipermeablity and antiangiogenic activities in the eye: reciprocal suppression with VEGF. J Cell Physiol, 2014;229(8):974-983.
- Asami T, Terasaki H. Development of caliper for scleral measurements during scleral buckling surgery. Retina, 2014;34(8):1713-1714.
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研究キーワード
寺﨑浩子、加齢黄斑変性症、OCT、ERG
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