研究科長補佐(国際連携)あいさつ - 概要紹介 - 国際交流 | 名古屋大学大学院医学系研究科・医学部医学科

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研究科長補佐(国際連携)あいさつ

ご挨拶

加速する医療の国際化―10年後の未来を担う医師達へ

greetings_01.jpgかつての日本の医療は、医療機会の均等化を目指した地域医療の拡充と、患者負担軽減に焦点が置かれていました。国による手厚い医療政策により、次々と大型の病院が建設され、医師不足を解消するため多くの医学部が作られました。優秀な医師養成のため、医学教育も改革され、また、最先端の医学臨床研究を推進するため多額の研究費がつぎ込まれました。日本の医療レベルは世界トップと称されるほどになりましたが、残念なことに日本の医療環境の成長は鈍化し、世界で進む最先端の医薬品や高度医療機器の開発において、かつてトップランナーであった日本の姿はありません。日本の医療を支える医薬品や医療機器は、その多くを海外から輸入することとなり、輸入超過の状況が続いています。アジア各国も経済の発展とともに、最先端の病院が数多く設立され、多くの患者を世界から引きつけるほど充実したものとなっています。日本の医療水準は世界トップレベルを維持しているものの、世界的な経済発展とともに世界の医療の平準化が進み、その差はどんどん縮まってきているのが現状であります。さらに、世界に誇れる医療体制を築きあげた日本は、それによる高コスト体制が国の財政を大きく圧迫し、激増する社会保障費に対する不安が増しています。

一方で世界では、医療の著しい発展とともにそれを取り巻く環境も一変し、インターネットの普及とともに、医療情報も国境を越えてやり取りされるようになったため、国際共同治験や国際共同研究が活発に行われるようになりました。このような現状では、多くの医療に関する最新情報が英語により発信され、最新の医療情報は瞬時に世界で共有されるようになりました。世界とともに医療が発展する今、閉鎖的かつ独自の発展を遂げてきた日本の医療はあらゆる面で勢いを失いつつあります。日本から世界へ、新たな医療の発展を担うため、世界との協働を推進するため、世界に挑戦できる人材が求められています。

国際連携室では、日本の未来を危惧し、加速化するグローバル化社会を見据え、国際教育のパイオニアとして医学生の国際教育を担っております。医療の世界においてもますます国際化が加速し、外国人患者の受入や、海外病院との連携、国際的な研究連携といった国境を越えた活動が活発になりつつあります。将来を見据え、国際化する医療を担うことが出来る人材を育成するため、外国人専門教員の採用や海外大学との連携を強く推し進め、レベルの高い国際教育を提供し、優れた国際系人材が育成できるような教育環境の構築を目指しています。また、2018年、自身の教授就任に際し、さらなる国際教育の拡充を図る事を目的として「国際医学教育学」を創設いたしました。支援から教育へと軸足を移し、学生の国際教育に重点をおいて、学部生から大学院生、また卒業された先生方にいたるまで、各個人のニーズに合った国際プログラムを提供し、医師として生涯にわたり国際的素質を涵養することを促しております。1991年、国際交流室(現国際連携室)が伊藤勝基先生により創設されて約30年が経過いたしましたが、伊藤先生の強い信念や思いは未だ脈々と受け継がれ、現在に至っております。本室は世界とともに歩み、常に未来を見据え、海外連携による国際教育を推し進めて学生の国際的資質の向上を図るとともに、確固たる体制により学生の安全を確保し、国際活動を強く推進してまいります。どうか今後ともご支援とご協力を賜りますよう深くお願い申し上げます。

国際連携室・国際医学教育学 室長・教授 粕谷英樹