名大病院の活動について

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名大病院でフィリピン小児科医を対象に医学セミナーを開催

2013年1月23日

 名古屋大学医学部附属病院(病院長・松尾清一)小児科では、これまで、小児医療領域での国際交流の一つとして、発展途上国からの研修生を受け入れてきました。現在もイラクからの研修生が白血病などの小児がんの診断や治療法を学んでいます。その一環として、このたび、1月24日、25日の2日間に名大病院でフィリピンの小児科医を対象に小児医療セミナーを開催することになりました。

 今回のセミナーは、英国に本部を置く国際メディア企業で、医学雑誌の出版や医療講習会を開催しているUBM Medica (ユナイテッドビジネスメディア・メディカ)社の企画によるもので、フィリピンから約50名の医師の参加が予定されています。同社では、これまで、フィリピンの小児科医を対象に、米国やヨーロッパの一流病院で、医学セミナーや病院ツアーを企画してきましたが、今回は、わが国を代表する小児医療施設として名大病院が選ばれました。セミナーでは、発展途上国において関心が高い、感染症や心臓病の講義のほか、小児救急蘇生の実習も含まれています。院内ツアーでは、小児科病棟や新生児集中治療室のほか、名大病院に設置された医学教育シミュレーションシステムを見学することになっています。発展途上国に対する国際協力のなかでも、医療、とりわけ、小児医療における貢献は、最も期待されている分野であり、今回のセミナーの意義は大きいと考えられます。50名に達する発展途上国からの小児科医がそろって、医学セミナーや病院ツアーに参加するというのは、他に類を見ない企画といえます。わが国の進んだ小児医療を紹介するのみでなく、今後、両国間の小児医療の交流に発展するきっかけになることが期待されます。

 なお、第2回の医学セミナーも、本年の3月14、15日に予定されています。