診療科・部門

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小児外科 科長:内田 広夫(教授)

小児の外科的疾患に対する低侵襲手術に積極的に取り組む

私たちはこどもの特性を常に念頭におき、成長発達を妨げないように考慮しながら的確に手術を行う必要があります。こども達の成長発達を妨げないような、体に負担の少ない、整容性にも優れた低侵襲手術は小児にこそ必要と考えています。これが私たちのモットーである“こどもたちの未来を支えるために”につながっています。


診療体制

教授1、講師3、助教2、他の計10名で年間で計約500件、内視鏡手術240件、新生児手術70件を行っています。外来日は月曜日、水曜日、木曜日(胆道外来)、金曜日の週4回です。

対象疾患

心臓疾患、脳神経疾患、整形外科疾患を除く、こどもの頸部、胸部、腹部疾患のほぼすべて、すなわち呼吸器疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、生殖器疾患、腫瘍の手術治療を行っています。また体格と年齢は、1,000gに満たない赤ちゃんから成人と同じ体格の思春期までを対象としています。代表的な疾患としては、先天性食道閉鎖症、肺嚢胞性疾患、胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症があり、これらの疾患については全国に先駆けて内視鏡手術(ロボット支援手術含む)を行っています。その他、代表的なものとして、正中頸嚢胞、胃食道逆流症、先天性腸閉鎖症、ヒルシュスプルング病、鎖肛、神経芽腫、肝芽腫、腎芽腫、リンパ管奇形、鼡径ヘルニア、臍ヘルニア、停留精巣などが挙げられます。

得意分野

術後の著しい成長発達を妨げないように、体の負担が少なく、傷痕が目立たない内視鏡手術を積極的に行っています。胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症などの肝・胆道系疾患をはじめとして、新生児外科疾患、肺疾患、小児悪性腫瘍、鼠径ヘルニア等においても積極的に内視鏡を用いて手術をおこなっています。多くの新生児外科疾患や小児悪性腫瘍も他科と共同して治療にあたります。

診療実績

2017年から2019年の3年間の総手術件数は1561件、そのうち新生児手術は211件、胆道閉鎖症32件(内視鏡手術32件)、先天性胆道拡張症54件(内視鏡手術54件)、食道閉鎖症18件(内視鏡手術15件)、横隔膜ヘルニア32件(内視鏡手術2件)、肺葉切除44件(43件)。

専門外来

木曜日午前中は胆道系疾患専門外来となってます。多岐にわたる疾患に対する内視鏡手術の相談は通常の月、水、金の外来で行っています。セカンドオピニオン外来は随時受け付けています。

先進医療・研究

新しい医療機器の開発、尿中の新規腫瘍マーカーの探求、効果的な内視鏡手術手技トレーニング方法の開発、さまざまな希少疾患に対する臨床研究など多くの研究を積極的に行っています。