安全で信頼と安心を提供できる看護を目指す
患者さんの権利を尊重し、より質の高い看護サービスの提供を目指しています。また優秀な看護師を育成するため、様々な取り組みを行っています。
患者さんの権利を尊重し、「安全」で「信頼」と「安心」を提供できる看護を目指し、組織一丸となって、より質の高い看護が提供できるように努めています。看護体制として名大式パートナーシップナーシングを導入しており、看護師2名がペアで看護業務を行うことで、安全性の確保、効率的な看護の提供、看護業務の負担軽減を期待しています。
高度先端医療を提供する大学病院の看護師として、質の高い看護サービスの提供と高度な専門性と先進性を追求し、時代や社会の変化に応じた積極的な活動を展開しています。また施設内にとどまらず、大学病院の実践知と教育を通して地域との連携を推進しています。
卓越した技術、深い知識、そして豊かなホスピタリティマインドを備えた看護師を育むために、実践と教育を通して、誰もが一人前の看護師として成長できるように充実した教育環境を整えています。2009年度からは全国に先駆けて新人看護師を対象とした卒後臨床研修制度を導入し、職業人として成長・発達できる教育を組織的に取り組んでいます。また2006年度からは看護管理にBSCによる目標管理を実践することで、常に看護を患者の視点でとらえ、組織の活性化を図っています。2019年から育成を開始した特定行為研修修了者や専門・認定看護師がそれぞれの領域・部署で、ジェネラリスト・スペシャリストとしての役割拡大と、専門性を発揮した質の高い看護を提供しています。
当院は特定機能病院であり、高度急性期病院として安全で質の高い医療・看護を提供する責務があります。そのため、2019年2月に国際医療施設評価認証機関(JCI)の認証を国立大学病院で初めて取得し、2022年3月に認証を更新しました。これにより、COVID-19患者への質の高い医療を提供し、職員の安全を担保することも可能にしました。これを機に、新興感染症への対応への準備もしています。この他、各領域にわたる専門看護師・認定看護師が組織横断的な活動を実践して看護の質向上に努めています。また、2019年度からは「看護師の特定行為研修を行う指定研修機関」となり、特定行為研修を行う看護師の育成のみでなく、特定行為研修の指導者育成も行っています。専門・認定看護師だけでなく、ジェネラリストの看護師も、日本看護協会、がん看護学会など様々な学会や研究会において、臨床での研究成果を発表しています。
時代のニーズに合わせて、常に変化に対応できる組織作りを行っています。2010年度には、文部科学省の大学改革推進事業において「Saving lifeナース育成プラン」が採択され、クリティカルな場面に的確に対応できる「命を救う看護師」の育成に取り組んでいます。また、2019年からは看護師特定行為研修についても卒後臨床研修・キャリア形成支援センターと連携して取り組んでいます。
国際交流については、2012年にソウル大学病院と2013年にアサンメディカルセンターとMOU(学術交流協定)を締結しました。以降10年以上にわたり、看護部を中心に継続的に交流をはかり、人材育成、専門技能の向上といった共通する使命や課題に取り組んでまいりました。新型コロナウイルス感染症の流行により、両病院間の職員の派遣を一時中断しておりましたが、この度再開に向け、2023年8月21日から22日にかけ、小寺病院長、藤井看護部長、国際連携室の粕谷教授、看護キャリア支援室の秋山教授ら9名がソウル大学病院とアサンメディカルセンター並びに延世大学セブランス病院を訪問しました。ソウル大学病院の医学博物館内において、両機関の関係者参加のもとMOU再締結の調印式を実施しました。その後、これまでの看護部間の交流内容を振り返るとともに、チェ看護部長と藤井看護部長が変化している看護部の現状や取り組み報告を行い、相互理解を深めました。今後のスケジュールをテレビ会議等で話し合うことを確認し、2~3か月に1回のテレビ会議とソウル大学病院からの職員受け入れと名古屋大学病院からの職員派遣を再開しています。継続的な国際的交流を通じて、国際的視野を持ち合わせた医療人材の育成をはかり、これからもより良い医療の提供に努めてまいります。