診療科・部門

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臨床工学技術部 部長:藤原 道隆(病院教授)

臨床工学技士は生命維持装置の操作と医療機器の保守管理を行う

生命維持装置を始めとした、特定の医療器械の操作や処置・治療介助は臨床工学技士により行われています。臨床工学技術部ではこれら診療補助を行う他に、医療機器の保守として定期点検・日常点検を行っています。また、医療機器の操作方法などを、職員や関係者に対し教育を行う役割を担っています。どのような医療機器も、治療内容を知り、装置を良く理解し、正しく使用されることで安全な治療が行われます。確実な操作、抜かりない機械整備を行い、患者様に安全な処置・治療を受けて頂くことが我々の使命です。


業務体制

41名の臨床工学技士により、生命維持装置の操作、医療機器の保守点検を行います。休日、夜間も継続する治療や、機器の異常に対応するため、臨床工学技士が常駐しています。また緊急手術、検査等の診療補助には待機者が対応できる体制を整えています。点検業務の一部は委託技術員の方にもお願いしています。

業務内容

透析、持続的腎代替療法、血漿交換、血液吸着療法などの血液浄化業務。人工呼吸器業務。心臓血管手術時の人工心肺業務。人工心臓等の循環補助業務。体外循環による呼吸補助(VV-ECMO)業務。心臓カテーテル検査、治療の介助。ペースメーカや植込み型除細動装置などの植込みデバイスの手術介助及び、外来フォローアップ。不整脈治療のカテーテル検査、治療の介助。内視鏡検査や治療時の介助、医療機器の保守管理を行います。

特色

東海圏唯一の心臓移植認定施設であり、補助人工心臓(VAD)植込み症例も年々増加し、多くの患者様をフォローさせて頂いています。先端医療が行われる中で、高気圧治療以外の臨床工学技士業務全般をカバーしています。

業務実績

2022年の診療支援業務実績
  • 血液浄化部:入院血液透析(OHDF、IHDF含)2,966件、外来血液透析(OHDF、IHDF含)95件、血漿交換83件、選択的血漿交換0件、二重濾過血漿交換11件、血漿吸着7件、白血球除去療法44件、CART療法18件、吸着式潰瘍治療法11件
  • 腹膜透析:遠隔モニタリング加算4,077件、APD導入指導2件、災害指導2件、接合器管理指導18件、PD関連機器日常点検191件
  • 手術室における業務:成人の体外循環190件、小児の体外循環0件、VADの新規植込み5件、VADの交換3件、TAVI 106件、ダビンチ症例462件、内視鏡手術の準備1,852件、眼科領域業務 3件、自己血回収装置(人工心肺症例以外)105件、リード抜去術27件、Ope室機器定期点検324件
  • 光学診療部:上部消化管5,950件、下部消化管3,334件、気管支鏡306件、ERCP802件、その他953件
  • 心血管カテーテル:CAG/成人(件)411件、CAG/小児(件)0件、PCI164件、FFR35件、RHC518件、BPA88件
  • 不整脈関連デバイスにおける業務:植込み158件、外来検査1,200件、遠隔モニタリング10,552件
  • カテーテルアブレーション業務:EPS5件、アブレーション416件
  • ICU関連業務:ECMO37件、IMPELLA11件、IABP36件、アフェレーシス47件、DHP(PMX含)6件、CBP(CHDF含)664件、血液透析(HDF、IHDF含)442件、NO62件、人工膵臓211件
  • 病棟人工呼吸器業務:ラウンド1,397件
  • NICU:ECMO1件、人工呼吸器ラウンド1,251件
  • VAD業務:在宅環境指導4件、外来チェック489件
  • 中央管理業務:日常点検53,534件、定期点検6,556件、保守・修理1,589件

その他の取り組み・研究

血液浄化専門臨床工学、不整脈専門臨床工学、心・血管カテーテル関連専門臨床工学等の検定試験。学会認定試験(呼吸療法学会認定士、体外循環技術認定士、透析技術認定士、心血管インターベンション技師、消化器内視鏡技師認定、日本アフェレシス学会認定技士、臨床ME専門認定士)、各種医療機器個々の整備認定など、多くのメンバーがこれらの専門資格を複数取得しています。関連する学会や研究会へ積極的に参加し、最先端の情報を収集し、診療支援への提供を心がけています。