よくある質問

よくあるごしつもん

移植(腎臓の提供を受ける)に年齢制限はありますか?
腎移植に関して決められた年齢制限はありません。ただし全身麻酔の手術を行えることが条件となります。心肺機能や悪性腫瘍の有無など、慎重に検査して問題がなければ移植を行うことが可能です。「年齢のわりに元気」ということも重要です。
誰でもドナーになれますか?
いいえ、誰でもドナーになれるとは限りません。原則として親族(6親等以内の血族、配偶者と3親等以内の姻族)に限定されます。また未成年者もドナーにはなれません。 また、健康な方であることが条件です。腎臓や心臓、肺の機能が良好で、悪性腫瘍や感染症がないことなどが前提条件となります。65歳以上の高齢者の方でも健康であればドナーになることは可能です。
血液型が違ってもドナーになれますか?
可能です。血液型が違う場合は、「血液型不適合」と「血液型不一致」の2種類があります。このうち、「血液型不適合」はA→O、B→O、AB→O、AB→A、AB→B、A→B、B→Aの7パターンをさします。この組み合わせの場合、血液型に関する拒絶反応が起きてしまします。そのため、移植前に血液型に関連する抗体を除去したり、抗体を作らせないようにする薬を使います。このような処置を行えば移植は可能となります。「血液型不一致」の場合は、移植前の特別は処置は必要ありません。「血液型不適合」と「血液型不一致」で移植成績に大きな違いはありません。
夫婦間での腎移植はできますか?
可能です。血族ではありませんのでHLA不適合数は多くなりますが、現在では優れた免疫抑制剤が開発されており移植成績は良好です。
どのようなワクチン接種が必要ですか?
移植前にはワクチンの予防接種が必要です。肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチンを接種します。特にB型肝炎ワクチンは3回の接種が必要で、半年以上前から準備する必要があります。麻疹、風疹、ムンプス(流行性耳下腺炎)、水痘のウイルスに対するワクチンは、血液検査で抗体がない場合に接種しています。
透析患者でなくても移植をすることはできますか?
可能です。血液透析や腹膜透析をしていない腎不全患者さんが移植を受ける「先行的生体腎移植」も行われています。透析している期間が少ないほうが合併症も少なくなります。腎不全がすすんだ状態では、透析を行わずに移植することが難しくなってきます。腎不全の患者様で移植を考える場合は、はやい段階から移植施設を受診することをおすすめします。
透析患者でなくても移植をすることはできますか?
可能です。血液透析や腹膜透析をしていない腎不全患者さんが移植を受ける「先行的生体腎移植」も行われています。透析している期間が少ないほうが合併症も少なくなります。腎不全がすすんだ状態では、透析を行わずに移植することが難しくなってきます。腎不全の患者様で移植を考える場合は、はやい段階から移植施設を受診することをおすすめします。
ドナーも定期通院は必要ですか?
必要です。手術後の経過や腎機能をみていく必要があります。高血圧や糖尿病、脂質異常症などがある場合は積極的に治療いていくことも重要です。
腎移植後の日常生活は?
免疫抑制剤の投与量の多い3か月以内は人ごみを避けた方が無難です。6か月以降で安定していれば衛生的に問題がない場所であれば外出も可能となる。運動は、ステロイドの影響で筋肉、骨が弱っている3か月は散歩程度が望ましいです。それ以降は徐々に鳴らしていくことができ、半年もすれば、ゴルフなど移植腎に障害が及ぶ可能性の少ないスポーツなら可能となります。
退院後の外来はどのようになるのでしょうか?
受診は同じ日に泌尿器科と腎臓内科の外来を両方受診していただきます。退院後3か月までは、1~2週間に1回程度の割合で。3か月以降は徐々に間隔が伸びていき安定期に入ると1~2か月に1回程度の頻度で外来を受診していただきます。ドナーの方も術後1ヶ月・3か月・6カ月・12か月・・・といった頻度での外来受診が必要です。
腎移植後、妊娠出産は可能ですか?
一般に、腎機能が回復すると閉経前の女性では数か月以内に月経が回復する場合が多いです。移植腎機能が良好であれば妊娠出産も可能であり、名古屋大学泌尿器科グループではこれまで25人の出産例を経験しています。
冬場に移植する場合は、インフルエンザワクチンはいつ接種すればよいでしょうか?
理想的には移植前です。移植後6か月は投与しない場合が多いです。理由は免疫抑制剤の投与量が多い場合はインフルエンザワクチンの効果が得られないからです。拒絶反応がなければ6-12か月で免疫抑制剤を最低維持量としますので、そのころに投与することになります。
免疫抑制剤を飲み忘れたらどうしたらよいでしょうか。
基本的に飲み忘れてはいけません。服薬忘れにより、移植後どの時期でも拒絶反応が起こりえます。拒絶反応はその後の移植腎予後に多大な影響を与えます。

・1日1回飲んでいる薬
    気づいたらすぐに1回分をのむ。この時、2回分を一緒に飲んではいけません。
・1日2回(12時間毎)服用している薬
  *6時間以内に気づいた場合
    気づいたらすぐに1回分を飲む
  *6時間以上過ぎてから気づいた場合
    飲み忘れた分の薬は飲まずに、次回分をきちんと飲む。
    この時、2回分を一緒に飲んではいけません。
移植を経験した患者さんに話を聞くことはできるのでしょうか?
名古屋大学の腎移植患者さんの患者会、‘ハッピーつるまめ会’が定期的に開催され移植患者さんやその家族と病院スタッフ(医師や看護師、薬剤師など)が一緒に食事をしながら勉強会や話し合いをして情報交換の場としています。ハッピーつるまめ会については名古屋大学泌尿器科外来にお問い合わせください。また院内にある移植連携室でも、勤務時間内であれば気軽に立ち寄って話をきくことができます。