名大病院でのロボット支援手術の取り組み
名大病院小児外科では、先天性胆道拡張症に対して、小児から成人まで幅広く体への負担が小さいロボット手術を積極的に導入しております。先天性胆道拡張症における小児ロボット手術数は国内トップクラスです。
ロボット支援手術を安全に行うために、スタッフの充実を図っております。
・日本内視鏡外科学会技術認定医:4名
・学会のロボット支援手術認定プロクター(他施設指導医):4名
・ロボット手術(da Vinci)certificate取得者(術者):4名
メリット
ロボット支援腹腔鏡手術のメリットは、従来の腹腔鏡手術と同様に低侵襲であることや術創が小さいことに加えて、入院期間が短いため通常の生活にも戻りやすいことなどが挙げられます。当院の場合、手術時間自体は5~8時間程度かかるのですが、術後は1週間程度で退院できます。そして、従来の腹腔鏡に比べてより正確に切離や縫合を行えるので、合併症が起こるリスクを減らし、長期予後の改善も期待できるのです。
注意点
ロボット手術は導入されてからまだ日が浅いため、長期的な成績や結果が未知数です。また現状では、体が非常に小さな患者さんにはロボット手術は難しく、なんらかの工夫が必要と考えています。先天性胆道拡張症におけるロボット支援腹腔鏡手術は日進月歩で、この治療に対応した新機種のロボットも開発が進んでいます。今後の長期成績について注目していく必要があるでしょう。
先天性胆道拡張症
ロボット支援手術については以下のリンクから詳しく説明いたします。
先天性胆道拡張症のロボット支援腹腔鏡手術について