当科のご紹介


教授あいさつ

 名古屋大学小児外科のホームページを訪問して頂きありUchida photo.jpgがとうございます。2013年8月に赴任しました科長の内田です。私達は子どもたちの未来をみつめて、できるだけからだにやさしい手術を行っています。
 小児外科とは、生まれて間もない新生児から成長著しい中学生までを対象として外科手術を行う診療科です。1000gに満たない低出生体重児から思春期の中学生までと幅広い年齢のお子様の、頸部、胸部(心臓を除く)、腹部臓器、すなわち、肺、気管などの呼吸器疾患、胃、小腸、肝臓、大腸などの消化器疾患、腎臓、膀胱などの泌尿器疾患を対象として治療を行っております。このように幅広い年齢、幅広い疾患を治療するという特徴があります。そのため日常の診療においては、産科・新生児科・小児科・成人消化器内科などとの連携が欠かせません。適切な治療を行うには多くの経験が必要です。名古屋大学は産科および新生児部門がたぐいまれな質の高い周産期医療を行っており、多くの新生児外科症例が集約化されています。小児科も多くの悪性腫瘍を扱っており、2013年2月には小児がん拠点病院にも選定され、固形腫瘍も集約化が進んでいます。また、肝胆道系疾患に関しても愛知県周辺を含めて多くの症例が集まっております。例えば胆道閉鎖症は多くの施設では年間3例以下なのですが、当院では2014年度だけでも新患として10例以上あり、日本でもっとも症例が多くなっています。これらのことからも私たちの小児外科が、日本を代表する施設の一つであることがわかると思います。
 子どもは成長・発達する存在であり、特有の身体的、生理学的特徴を持ち合わせております。私たちは子どもの特性を常に念頭におき、子どもの成長発達を妨げないように考慮して、高い技量を持って、的確に手術を行う必要があります。治療時には筋肉を含めたすべての臓器が長期的に十分に機能するように考えて治療を行わなくてはなりません。成長発達を妨げないような、体に負担の少ない、整容性にも優れた低侵襲手術は小児にこそ必要と考えています。これが私たちのモットーである“子どもたちの未来を支えるために”につながっています。
 私たちは、集約化されたことによる豊富な症例、専門家集団である多数の小児内科医をバックグランドに、多くの経験と高い技術を生かして、お子さまにとってもっとも適切な治療法を熟慮したうえで、確実な手技で、可能な限り低侵襲な治療を目指して進んで行く所存です。またさらなる治療の進歩を目指して、低侵襲手術、胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症、ヒルシュスプルング病などに関して基礎的研究を進めております。
 東海地区の小児外科医は決して多くはないため、ご不便を感じることがあるかもしれません。しかし、症例が集約化されることで非常に多くの経験を積んだ私どもが責任を持って、治療を行わせていただきます。子どもたちの未来を支えるために、ご両親と十分に話し合いながらお子様の治療をすすめていきたいと考えております。
 初めて小児外科を受診される方だけでなく、広くセカンドオピニオンを受け入れておりますので、お子様のことでご心配なことがあれば、是非お気軽にご相談下さい。

当科のあゆみ


昭和43年(1968)
伊藤喬廣が名古屋大学第一外科において小児外科研究班を創設。
昭和60年(1985)
伊藤喬廣が名古屋大学医学部附属病院分院外科教授に就任。
分院外科および本院第一外科にて小児外科診療を継続。
平成8年(1996)
11月 分院が廃止、本院と統合。
平成9年(1997)
4月 名古屋大学小児外科が診療科として開設。
平成10年(1998)
安藤久實が小児外科初代教授に就任。
11月 名大初の生体肝移植を施行。
平成12年(2000)
4月 大学院重点化に伴い、名古屋大学大学院小児外科講座として独立。
平成24年(2012)
4月 総合周産期母子医療センターに指定。
平成25年(2013)
2月 小児がん拠点病院(全国15施設)に指定。
8月 内田広夫が小児外科二代目教授に就任。
令和2年(2020)
1月 産学協同研究講座「希少性・難治性がん解析研究講座」開講。

当科の特徴

1:小児内視鏡手術の専門施設

小児外科の病気は個々の症例は数少ないものの、病気は多彩であるため一施設で多数の手術を行うこと、集約化が重要と考えています。当科は院内外の手術を含めて年間700件以上の手術を行っており、新たな治療の開発、小児外科医の教育および育成など、high volume centerとしての役割が期待されています。東海地区ならびにそれ以外の遠方からも受け入れを行い、関係各科(小児科、産婦人科、心臓血管外科、泌尿器科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、形成外科、麻酔科、集中治療部、内科など)と協力しながら治療を行っています。小児内視鏡手術では全国トップクラスの経験を誇る内田が2013年8月に就任し手術を行っており、お子さんの負担をいかに小さくできるかを日々考えながら、先天性食道閉鎖症、先天性肺疾患、胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症などの難易度の高い内視鏡手術も行っています。


2:豊富な肝胆膵疾患の経験

当科はこれまで、胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症、肝移植などの肝胆膵疾患の治療に力を入れており、手術治療の改良はもちろん、合併症対策、長期フォローの問題点についても検討を行いながら治療にあたっています。治療の延長として生体肝移植も当院で対応可能で、移植外科と連携をとりながら治療にあたっています。


3:新生児外科症例に対応、総合周産期母子医療センターを併設

当院は平成24年4月に愛知県総合周産期母子医療センターに指定されました。重症の妊婦や新生児に高度医療を提供する医療機関で、都道府県の指定によって決められています。当センターは生殖・周産期部門、新生児部門の2つの柱から成っており、新生児部門ではNICU12床、GCU24床を確保しています。産科、小児科、小児外科により構成され、定期的にカンファレンスを行い密接な協力体制をっています。周辺の医療機関とも連携をはかりながら、高度な管理を必要とする超低出生体重児や先天性疾患に対しても関係各科と連携をとりながら、必要とされる外科治療を行っています。


4:小児がん拠点病院として

小児がんは発症数が少ないわりに取り扱う病院が多いことから、病院によっては治療経験が限られることが問題視されてきました。そこで、厚生労働省は、難治性あるいは専門性の高い治療を必要とする小児がん患者を集約して、質の高い医療を提供することを目指し、各地区における小児がん拠点病院の選定を進めてきました。診療実績のみならず、診療体制・診療設備や研修の実施体制、臨床研究を含む総合的な見地から、有識者の採点結果をもとに選定作業が行われました。その結果、当院は全国トップの高い評価を得て、三重大学病院とともに、東海・北陸・信越ブロックの拠点病院に平成25年2月に選定されました。この結果をうけ、名大病院では、さらに小児がんの診療スタッフ、診療設備の充実を図るとともに、ブロック内の他の医療機関と連携して、よりよい診療体制の構築を目指します。


5:産学協同研究講座「希少性・難治性がん解析研究講座」

名古屋大学医学系研究科は、2020年1月に、希少性・難治性がん解析研究講座を新たに設置しました。本研究講座は、尿中腫瘍マーカーを用いて、従来検査が困難であった希少性・難治性がんの新しい診断技術を開発することを目的としています。
これまで名古屋大学医学系研究科小児外科は、日立製作所と共同で、尿中腫瘍マーカーによるがん検査の研究を行ってきました。その結果、尿中代謝物の網羅的解析技術、尿中腫瘍マーカーの抽出技術を踏まえたがん検査モデルにより、いろいろながん腫においてがん患者と健常者を識別できることがわかってきました。加えて、複数の尿中腫瘍マーカーによる代謝物パネル検査法という独自の方法を新たに開発し、良性腫瘍が抽出できる可能性を見出しています。
本研究講座では、この新しい取り組みを通して、全国の拠点病院と連携しながら、がんの早期診断と患者のQoLを両立させる新しい社会の構築を目指します。

研究テーマ

当教室では、これまで各疾患の基礎および臨床研究を行ってまいりました。主な研究内容は以下の通りです。

 1. 小児内視鏡手術の低浸襲度の評価に関する研究
 2. 分子生物学的手法を用いた胆道閉鎖症の病態解明および治療に関する包括的研究
 4. 膵胆管合流異常の病態と治療に対する統合的研究
 4.先天性胆道拡張症における胆管の神経構造ならびに機能からみた胆管拡張原因の研究
 5.胆道閉鎖症に対する新しい治療としての胆管細胞移植の研究
 6.ヒルシュスプルング病における外来神経増生メカニズムに関する研究
 7.生体内分離肝潅流中の肝の生化学的、組織学的変化と肝代謝に関する研究
 8.新生児用児童血液ポンプを用いたECMO治療に関する臨床的研究



スタッフ紹介

教授 内田広夫

卒業年度 H1
資格 日本外科学会専門医・指導医
日本小児外科学会専門医・指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医(小児外科領域)
日本がん治療認定医機構暫定指導医
日本小児血液・がん学会 小児がん認定外科医
専門分野

小児内視鏡外科
新生児外科
小児呼吸器外科
小児肝胆膵疾患
小児がん
小児外科一般 

特任教授 檜顕成(希少性・難治性がん解析研究講座)

卒業年度 H10
資格 日本外科学会専門医・指導医
日本小児外科学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
ICD認定医  
専門分野

小児外科一般

講師 城田千代栄

卒業年度 H10
資格 日本外科学会専門医・指導医
日本小児外科学会専門医・指導医
日本周産期・新生児医学会 認定外科医  
専門分野

小児外科一般

病院講師 住田亙

卒業年度 H12
資格 日本外科学会専門医・指導医
日本小児外科学会専門医・指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医(小児外科領域)
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
専門分野

小児外科一般
腸管機能不全 

助教 牧田智

卒業年度 H18
資格 日本外科学会専門医
日本小児外科学会専門医
日本内視鏡外科学会技術認定医(小児外科領域)
日本消化器外科学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本周産期・新生児医学会 認定外科医
麻酔科標榜医
専門分野

小児がん
小児外科一般 

医員 岡本眞宗

卒業年度 H25
資格 日本外科学会専門医
日本小児外科学会専門医
専門分野

小児外科一般

医員 滝本愛太朗

卒業年度 H26
資格 日本外科学会専門医
専門分野

小児外科一般

医員 高田瞬也 

卒業年度 H27
資格 日本外科学会専門医
専門分野 小児外科一般

医員 中川洋一

卒業年度 H28
資格 麻酔科標榜医
専門分野

小児外科一般

医員 加藤 大幾

卒業年度 H29
資格
専門分野

小児外科一般

内視鏡外科レジデント 尾形 誠弥

内視鏡外科レジデント 合田 陽佑

希少性・難治性がん解析研究講座
     坂入実
     照井康
     阿部眞由美
     石垣隆士
     小田紘久

チャイルドライフスペシャリスト(CLS)
     萩原沙織

医局秘書 宮田 美穂
     江口 かよ

クリニカルインディケータ

0
    術式 2015 うち内視鏡
手術 
2016 うち内視鏡
手術 
2017 うち内視鏡
手術 
2018 うち内視鏡
手術 
2019 うち内視鏡
手術 
2020 うち内視鏡
手術 
2021 うち内視鏡手術
新生児
手術
 必須手術    食道閉鎖症 9 9 10 10 7 5 5 5  9  9 0 0
腸閉鎖症手術 10 2 9 4 10 3 11 3 10 8  5  2 16 9
横隔膜ヘルニア根治術 10 0 9 0 16 2 8 0 8 0  10  0 12 1
臍帯ヘルニア手術 10 0 8 0 6 0 4 0 3 0 2  2 9 0
消化管穿孔 5 2 3 0 7 0 3 0 9 0  2  0 2 0
非必須手術 ヒルシュスプルング病手術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  0 0 0
高位・中間位鎖肛根治術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  1  1 0 0
悪性腫瘍全摘・亜全摘 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0  0 1 1
胆道閉鎖症手術 0 0 0 0 2 2 0 0 0 0  1  1 1 1
胆道拡張症手術 0 0 1 1 0 0 1 1 0 0  1 0 0
肝切除術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  1  0 0 0
肺葉切除術 4 4 0 0 0 0 2 2 4 4  3  0 2 2
腸回転異常 2 0 4 0 1 1 2 0 4 3  6 4 2
鼠径ヘルニア類縁疾患手術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 0 0
肥厚性幽門狭窄症手術 3 3 3 3 1 1 0 0 0 0  1 2 2
低位鎖肛 6 0 3 0 9 0 6 0 8 0  0 3 0
新生児(上記以外) 26 8 18 5 22 4 15  9 20 2 31   7 16 3
  新生児手術 計
85 28 68 23 82 18 57 20 72 22  79  26  68 21
非新生児
手術
必須手術 ヒルシュスプルング病手術 5 5 5 5 4 4 4 4 5 5  2 7 7
高位・中間位鎖肛根治術 5 3 5 3 3 3 4 4 4 4  4  3 2 2
悪性腫瘍全摘・亜全摘                            
 神経芽腫 4 1 1 1 2 2 2 2 1 1  1  1 1 1
 腎腫瘍 3 1 2 0 1 1 1 1 1 0  7  2 1 0
 肝腫瘍 5 0 2 2 1 1 1 0 3 1  2  0 0 0
 横紋筋肉腫 1 0 2 0 1 0 1 0 0 0  1 0 0
 胚細胞腫瘍 0 0 1 1 0 0 2 0 3 1  1 1 0
 その他の悪性腫瘍 0 0 5 0 5 4 9 6 3 2  4 3 2
胆道閉鎖症手術 9 8 6 6 13 13 9 9 8 8 14 13
必須手術 計  32 18 29 18 30 28 33 26 28 22 31  18  29 25
準ずる手術       胆道拡張症 8 7 7 7 16 16 21 21 16 16 14  14  9 9
肝切除術 0 0 0 0 2 0 2 0 1 0  0 3 2
気管形成術 0 0 0 0 1 0 0 0 2 0  0 1 0
肺葉切除術 9 8 8 8 7 7 16 16 15 14  12  12 14 14
肺嚢胞切除術(ブラ、ブレブ除く) 0 0 1 0 1 0 0 0 0 0  1 0 0
食道切除術・食道再建術 0 0 0 0 0 0 3 3 3 2  1  1 2 2
食道離断術 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0  1 0 0
食道アカラシア手術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  1  1 1 1
門亢症シャント術 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  0 0 0
腸回転異常 4 1 4 0 1 0 2 2 3 3  2 2 2
膵切除術 1 1 0 0 3 3 0 0 2 1 2 1
縦隔・後腹膜・仙骨前の良性腫瘍 5 4 7 7 5 3 11 5 13 12 2 6 5
汚溝外反 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 0 0
膀胱外反 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 0 0
準ずる手術 計  29 22 27 22 36 29 55 47 55 48 38   34 40 36
制限手術               漏斗胸手術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
心・大血管手術 0 0 1 0 0 0 0 0 3 1  0 0 0
腎摘出術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 1 0
尿道形成術(尿道下裂) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
VUR 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 0 0
尿路変更術(神経膀胱)  0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 0 0
尿管瘤切除術 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0  0 0 0
腎盂尿管形成術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 0 0
膀胱拡大術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
陰核形成術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
膣形成術 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0
肝移植 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  0 0 0
噴門機能再建術(GERなど) 7 6 3 2 3 3 11 11 8 8  7 23 23
大腸全摘術 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  0 0 0
制限手術 計  8 6 6 4 3 3 11 11 11 9  8 24 23
  非新生児手術 計  69 46 62 44 69 60 99 84 94 79 77   60 64 59
 ヘルニア  鼠径ヘルニア類縁疾患(新生児症例除く) 130 128 157 157 120 120 85 85 94 94 76  75  105 104
鼠径ヘルニア類縁疾患手術(新生児+非新生児) 130 128 157 157 120 120 85 85 94 94 76  75  105 104
その他 脾摘出術 1 1 1 1 1 1 0 0 5 5 1 1
停留精巣手術 12 3 25 10 27 11 12 4 20 1  17 15 3
イレウス手術 5 3 8 1 8 4 4 2 10 4  3 10 6
幽門狭窄症手術 6 6 8 8 4 4 7 7 3 3 4 4
低位鎖肛 9 0 4 0 3 0 1 0 3 0  7  1 3 0
虫垂切除 3 3 3 3 7 7 10 10 1 1  4 2 2
その他 計 36 16 49 23 50 27 34 23 42 14  44  14 35 16
その他(上記以外すべて) 142 27 161 30 203 55 234 37 226 11 224  32 231 45
合計 462 245 497 277 524 276 509 249 528 230 500  207  532 270

初診(原則予約制)

医療機関から当院予約
FAX 052-744-2780
(病診連携室)

再診

予約センター(予約の前日まで)
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