名古屋大学・フライブルク大学国際連携総合医学専攻

養成する人材像

フライブルク大学
「高度な専門性と学識を備え、解決の道筋を見つけるデザイン力に富み、異なる文化を理解できる国際性を備え、学術分野横断的な感性を持って国際的共同研究を推進し、EUと日本を結ぶ研究リーダーとなる人材」を養成します。

入学定員

各学年2名(うち名古屋大学を主とする学生1名、フライブルク大学を主とする学生1名)

出願資格

 本専攻の対象は主に医学部の学士課程卒業生ですが、この他、他大学も含めた歯科学、薬学、獣医学の学士課程卒業生、工学・農学等の修士課程修了者、医学系研究科修士課程修了者も広く受け入れます。

*基盤となる医学固有の知識が不十分であると判断される場合、基礎科目として既設専攻で開講されている「基盤医学特論」、「基盤医科学実習」などの履修を指導する場合があります。なお、これらの基礎科目は修了要件の対象科目ではなく、修了に必要な単位には含めません。

*出願資格については個別の判断が必要となる場合があります。詳しくは応募要領をご参照いただくかお問い合わせください。

必要とされる英語能力

① TOEFL iBT 100 以上かつ いずれのセクションにおいても 25 以上、あるいは
② IELTS アカデミックモジュールにおいて Overall Band Score 7.0 以上かついずれのセクションにおいても 7.0 以上
が望ましい。

上記は出願時に証明が必要です。

留学

 原則2年次の12ヶ月間連携大学に留学します。特殊な研究手法を用いる場合、研究計画の変更を余儀なくされた場合は滞在期間の延長の可能性はありますが、上限を30ヶ月とします。滞在期間については主指導教員、副指導教員と研究の進捗について話し合いながら決めます。

必要単位

30単位
科目区分 内容
A群(名古屋大学開講) 講義科目 国際連携最先端医学特論(2単位)
演習・実習科目 セミナー(10単位)および実験研究(6単位)
B群(フライブルク大学開講)
演習・実習科目 セミナー(10単位)および実験研究(2単位)

講義科目

「国際連携最先端医学特論」
国際的研究組織構築のための戦略・手法・実例の教授を目的とする。本学のネットワークを生かした講師陣によって先端医療・先端医学の国際的共同研究について豊富な実例を提示しながらの講義を行う。
→リンク:シラバス_フライブルク_特論_日英

演習・実習科目

「セミナー」、「実験研究」
名古屋大学が開講するA群とフライブルク大学が開講するB群があり、学生が目指す専門分野の研究を推し進め、創造力豊かな研究者または医療指導者となるための中核的な科目である。学生の所属する専門分野が開講する。

その他

フライブルク大学は独自の様々な講義を開講し学生に分野を問わず広い学問的知識を学ぶ機会を提供しており、本専攻で授与する学位は共同学位であるため学位の質を保証する観点から、本専攻の学生に対しても以下授業の受講機会を提供する。学生は多彩な選択肢の中から、必要な授業、自らの研究に関連する講義あるいは自らの研究と異なる分野の講義などを、自らの実験研究に要する時間を圧迫しない範囲で受講することができる。授業のスケジュールは随時更新されフライブルク大学のホームページあるいは学内掲示板に提示される。
受講可能な科目例
1.Monthly reunions
 Monthly reunionsは毎月1回、年間10-12回開講される。フライブルク大学の博士課程学生が自身の研究成果につき仲間に向けプレゼンテーションを行い、議論する。プレゼンテーションは15分で厳格に管理され、時間内に適切に発表する技術を養う。議論は5分間とされ、広範囲多分野の学生が集うため自身の専門以外の最新の研究に触れ、議論することで論理的思考範囲を広げる機会となる。
2.Annual retreats
 Annual retreatsは例年9月に催される宿泊を伴う学術研修である。広範囲多分野のゲストスピーカーによる最新の学術知見に関する講義、博士課程学生の研究成果を発表し議論するポスターセッション、学生同士の交流を深める社会活動などからなる。
3.Oberseminars (Literature Seminars)
 Oberseminars (Literature Seminars) はフライブルク大学内外の様々な研究部門が担当する、複数の異なる学問分野が関わる学術分野横断的な講義である。

修了要件

  • 4年以上在籍すること。
  • 原則12ヶ月間連携大学で研究を行うこと。
  • 必修単位30単位を修得すること。
  • 査読のある国際誌に掲載が決定した論文1本以上の論文を学位論文として論文審査及び最終試験に合格すること。

学位審査

 学位審査は、合同で主とする大学において1回のみ行われ、それぞれの大学で学位審査を受ける必要はありません。連携大学側の研究科長もしくは学部長と副指導教員はスカイプ等のTV会議システムを使用して合同学位審査に参加します。
 学位論文の審査は、査読のある国際誌への論文の掲載が確定した後に、論文の科学的価値、独自性、論理性を評価します。さらに、ディプローマポリシーとして求める人材像を踏まえて、多様な学問的素養、倫理性、科学的論理性と独創性、研究デザイン力とアレンジ力、及び国際研究推進力の項目について評価、確認を行い、論文と人物を総合的に評価します。

授与学位

博士(医学)
Doctor of Philosophy (Medical Science)
(名古屋大学とフライブルク大学から単一の共同学位として)

フライブルクとフライブルク大学について

フライブルク大学概要

フライブルク大学は1457年にオーストリア大公アルブレヒト6世により創立された、ドイツを代表する大学の一つです。
現在までに多くの著名な哲学者や研究者、そしてノーベル賞受賞者(19名)を輩出しており、ドイツ国内では“卓越した大学”として、2007年に研究分野で、2009年には教育分野で認定されています。また、国際的な研究活動も非常に盛んに行われており、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学などが加盟するヨーロッパ研究大学連盟(LELU,加盟大学総数21)に加盟しています。
 11学部(神学、法学、経済学・行動科学、医学、文献学、哲学、数学・物理学、化学・薬学・地学、生物学、森林科学・環境科学、工学)からなり、100以上の国から24,000人の学生が在籍。医学部は1学年320人、6年制。医学部、生物学部の共通大学院としてSpemann Graduate School of Biology and Medicineが組織されています。

フライブルク大学HP
https://www.uni-freiburg.de/

Spemann Graduate School of Biology and Medicine (SGBM)
https://www.sgbm.uni-freiburg.de/

フライブルクの街

ドイツ最南、ドライザム川に沿って広がる主要都市で、人口は約23万人です。石畳とゴシック建築の教会で美しい中世の面影を残す静かな都市です。
自動車依存からの脱却と公共交通・自転車の強化、太陽光発電の普及、廃棄物・リサイクルの促進など環境政策で先進的な都市でGreen city と呼ばれています。

https://www.freiburg.de/pb/,Len/372840.html

ページトップへ