名古屋大学大学院医学系研究科 糖尿病・内分泌内科学

医局員の体験談

大学院体験談

武田 理(大学院生)

武田 理

私は現在卒後9年目で大学院4年生です。安城更生病院で初期研修医、内科専攻医として研鑽し、大学院博士課程に進学しました。
1年目は社会人大学院生として中京病院で勤務する傍らで講義や実習に参加することが中心となり、2年目より名古屋大学に帰局して基礎研究活動が始まりました。私は糖尿病・内分泌内科医として働き出して間もない頃から「食物への欲求や食べるという行為が身体の中でどのように調節されているのか、また、糖尿病や肥満症などの疾患がそれらと影響を及ぼし合うのかどうか」関心を持ち、明らかにしたいと思っておりました。そのことを教授の有馬寛先生にご相談し、幸運にも生理学研究所 生殖・内分泌系発達機構研究部門の箕越靖彦教授の下で研究する機会を頂けました。生理学研究所では、糖尿病や肥満症の治療薬が脳の報酬系にどのような作用を及ぼすのかをテーマに研究し、長年基礎研究の第一線にいる先生方の指導を受けて刺激的な2年間を過ごしました。今年度より名古屋大学に再び戻って研究の継続と発展を予定しています。名古屋大学では研究グループでのミーティングが毎週行われ、進捗を報告し議論しますが、それぞれ研究テーマが異なるため興味深く、新たな発見が得られます。
また、大学院生も大学病院の病棟や外来業務のサポートをしたり、関連施設での外勤業務を行うことがあり、臨床医としての感覚を維持しつつ、時には息抜きにもなります。施設や地域が違えば対応する病態や患者像も様々です。これまで経験した急性期病院での医療と異なる面もあるため、医療現場における役割分担や予防医学にも目を向けるようになり、臨床でも日々勉強となります。
「興味のあることに飛び込んでみる場」、「別の視点で考える場」として大学院での経験は貴重であると考えています。

内藤 聡(大学院生)

内藤 聡

私は現在卒後8年目で大学院3年目です。公立陶生病院で初期研修及び後期研修期間を過ごし、その後名古屋大学に帰局しました。
近年、医療分野におけるAI(人工知能)技術の活用が注目されており、診断補助、治療効果や予後の予測などの様々な領域でAI技術を用いた医学研究が試みられています。大学院では、AI技術を用いた低ナトリウム血症の治療予測システムを構築し、安全に低ナトリウム血症の治療を行えるようにすることを目指して研究を行っています。AIに関しては大学院に来てから学ばせていただいており、大変だと思うこともありますが、それ以上に日々新しい知識を得ることができ、充実した生活を送っています。
研究以外に大学院生は大学病院の病棟業務や関連病院などで週に複数回外勤業務を行っています。大学院生にとって地域医療や予防医学へ貢献できる機会であるとともに、患者さんと接する重要な時間であり、患者さんにとってのよりよい治療を考えながら日々の診療にあたっています。
研究、臨床ともに手厚くサポートいただける、このような恵まれた環境で研究に取り組めることへの感謝を忘れず、自分にできることを1つ1つ進めていき、少しでも社会の役に立つような研究を行っていきたいと考えています。そのうえで、自身の今後のキャリアについてもしっかり考える時間にしたいと思っています。

医員体験談

尾崎 緑(臨床医員)

尾崎 緑

私は卒後6年目に臨床医員として名古屋大学に帰局しました。
大学病院では主に入院や外来での診療業務を行っています。糖尿病・内分泌内科は副科業務も多くありますが、各科から血糖管理のみならず大学病院ならではの様々な症例の相談があるため今まで経験が少ない疾患を担当する機会があります。
特に内分泌疾患は診断・治療方針に迷うことも多くありますが、教授回診や臨床カンファランスで教員の先生方にご相談させていただくことができ疾患に対する理解が深まっていると感じています。また、学会など学術活動に参加する機会にも恵まれています。
医学部生の指導に携わる経験は大学ならではであり、自分自身の理解を振り返る貴重な経験となっています。
今後も大学病院で学んだ知識を診療に活かしていきたいと考えています。

  • 医局員の体験談
  • 名古屋大学大学院医学系研究科 糖尿病・内分泌内科学 公式facebook

PageTop