Q
この医局に入るメリット,得られるキャリアは?
A
当医局は精神科・児童精神科領域の広範な臨床場面に対応できることを目標とした研修システムを運営しています.精神保健指定医,精神科専門医などの専門資格を取得する方が大多数です.また,研究を将来指向する方も,基本的な臨床研修修了後に積極的に受け入れていおり(下記の大学院進学の項目をご覧下さい),教育・研究職に就く方に加えて,当分野で実施している研究には学際的な研究も多く,教育関連領域での教育・研究職に就く方も数多くいます.関連病院や施設は愛知県内を中心に東海地区に,多様かつ豊富に存在し,赴任先の選択肢に富んでいます.
Q
産休や育休をとることはできますか?
A
女性の産後休暇に限らず,男女を問わず育児休暇を取得することが可能です.その経験は,各ライフステージを支える精神科医としてのキャリアの糧となり得るでしょう.大学病院に所属して行う後期研修前半の間は,産休・育休中は研修を一時中断し,再開後合算して2年間の研修を行うこととなります.後期研修後半の間も赴任先の病院では,ほぼ全ての施設が公務員の規定に準じて対応しています.この他にも,出産・育児・介護などによる休業やその後の復帰に際しては,男女を問わず,精神医学教室及び大学医局から様々な支援を行なっています.
Q
後期研修の内容やシステムについて研修医の意見を反映させる機会はありますか?
A
一教室員として,研修を含めた教室制度・運営を協議する会議での発言・提案・投票等の民主的権利が保証されております.卒後研修委員会には研修医からも代表が参加します.毎週行われる医局会でも改善提案を取り扱い,議論の上,速やかに実地に反映されます.
Q
後期研修修了後の人事や進路について教えてください.
A
研修修了後は,教室員により構成される人事委員会が公開の原則に基づき公募するポストに対して,個人の判断・責任で主体的に応募し赴任するため,大学医局が何らかの方向づけを行う,いわゆる「医局人事」は存在しません.現在,精神科医・児童精神科医に対する社会的ニーズは高く,国公立精神科病院・私立精神科病院,総合病院精神科,精神科クリニック,保健所や児童相談所,発育相談,障害児療育施設,教育現場相談業務,企業内メンタルヘルス相談業務など,広範な臨床,相談業務場面で求められています.実際,当医局には愛知県を中心に多数の関連病院,施設があり,選択肢は豊富です.また,大学等の教育施設や内外の研究施設から研究者や教育者に関する依頼も数多く寄せられており,研究・教育者の途に進むものも多数います.大学院進学(社会人大学院を含む),海外留学も可能です.
Q
大学院進学のメリットや進学時期,待遇について教えて下さい.
A
ヒトの精神現象という最も「人間らしい」活動を多面的な観点から,患者・家族のニーズを踏まえ,「日々の臨床疑問の解決」と「病因・病態を解明し,病因・病態に即した診断・治療・予防法の開発」を目指す研究を行う中で,文献の検索と批判的吟味,研究デザイン,実験ノートの書き方,データ解析,データプレゼンテーション,サイエンティフィックライティングといった研究遂行に必要な基本的ノウハウを身につけ,今後の研究活動の基礎だけではなく,臨床にも活かせる科学的視点を身につけることができるよう指導しています.
医師の場合,少なくとも一年以上の精神科臨床経験を経て,精神障害の実際をある程度経験した後,入学していただくのを原則としていますが,入学時期については,相談に応じます.また,研究に専念する場合と,精神科医としての勤務を続けながら大学院生となる社会人大学院生制度があります.
大学院生には基本的に診療上の義務は課していません.各個人の希望でスケジュールを組んでいるので,十分研究時間は確保されています.社会人大学院生として,大学外の施設に所属しながら入学する場合も,できるだけ研究時間を確保するよう各施設の配慮をお願いしています.