名古屋大学大学院医学系研究科 予防医学
講義日程・内容

疫学と予防医学

講義日程
2021年4月2日(金) 〜 2021年4月12日(月)
第1時限 08:50 〜10:20
第3時限 13:00 〜14:30
 第2時限 10:30 〜12:00
 第4時限 14:40 〜16:10


日程 曜日 時限 講座等名 担当教員名 職名 講義題目
4/2 1 予防医学 若井 建志 教授 (1) 予防1:疫学・予防医学の基本概念
    2 予防医学 若井 建志 教授 (2) 医推計学1:統計学概論
    3 予防医学 竹内 研時 准教授 (3) 疫学総論1:記述疫学と疫学指標
    4 予防医学 竹内 研時 准教授 (4) 疫学総論2:分析疫学
4/5 1 予防医学 若井 建志 教授 (5) 医推計学2:2群の差の検定
    2 予防医学 若井 建志 教授 (6) 医推計学3:多群の差の検定
4/6 1 予防医学 竹内 研時 准教授 (7) 予防2:スクリーニング
    2 予防医学 永吉 真子 特任助教 (8) 予防3:疾患予防と健康施策
    3 予防医学 菱田 朝陽 准教授 (9) 医推計学4:計数データの検定
    4 予防医学 菱田 朝陽 准教授 (10) 医推計学5:回帰と相関
4/7 1 予防医学 田村 高志 助教 (11) 医推計学6:相対危険度、オッズ比、生存率
    2 予防医学 菱田 朝陽 准教授 (12) 疫学各論1:分子疫学と遺伝子環境交互作用
    3 予防医学 竹内 研時 准教授 (13) 疫学各論2:口腔領域の疫学
    4 予防医学 若井 建志 教授 (14) 疫学各論3:栄養疫学・公衆栄養
4/9 1 予防医学 菱田 朝陽 准教授 (15) 疫学各論4:がんの疫学・がん対策
    2 ※※ 内藤 真理子(非) 教授 (16) 疫学総論3:疫学研究の倫理
    3 安藤 昌彦(非) 教授 (17) 疫学総論4:介入研究
    4 安藤 昌彦(非) 教授 (18) 疫学総論5:臨床研究/臨床試験
4/12 1 予防医学 若井 建志 教授 (19) まとめ
    2 予防医学 全教員   (20) 試験
※附属病院先端医療開発部データセンター、※※広島大学大学院医歯薬保健学研究科口腔保健疫学




講義内容

  • 予防1──疫学・予防医学の基本概念
    疫学は疾病の頻度分布を記述し、分布の規定要因を探索する。疾病の予防には、「発症の防止」「早期発見・早期治療」「再発・合併症の防止」が、その戦略には「ポピュレーション・ストラテジー」と「ハイリスク・ストラテジー」がある。
    Keywords:一次予防、二次予防、三次予防、予防戦略、生活習慣病
  • 医推計学1──統計学概論
    一部から全体を計り知る方法である統計学について、イメージをつかむ。
    Keywords:母集団、母数、標本、統計量、検定、帰無仮説
  • 疫学総論1──記述疫学と疫学指標
    健康に関して、どのような事象が、誰に、いつ、どこで、どのように発生しているか、を整理して記述し、発症要因に関する仮説を導き出すのが記述疫学。
    Keywords:罹患率、有病率、死亡率、人口、年齢調整
  • 疫学総論2──分析疫学
    ある要因が健康障害の発生にどの程度関連しているかを探索・検証するために、症例対照研究やコホート研究の手法により解析するのが分析疫学。
    Keywords:症例対照研究、コホート研究、相対危険度、寄与危険度、オッズ比
  • 医推計学2──2群の差の検定
    2群の差を統計学的に比較する方法を学ぶ。
    Keywords:2標本t検定、1標本t検定、Mann-Whitney検定、Wilcoxon検定
  • 医推計学3──多群の差の検定
    3群以上の差を統計学的に比較する方法を学ぶ。
    Keywords:一元配置分散分析、Kruskal-Wallis検定
  • 予防2──スクリーニング
    多人数を対象に疾病の有無の可能性を大まかにふるい分けするのがスクリーニング。精度や効率に関する指標を学ぶ。正常値とは何か。
    Keywords:感度、特異度、尤度比、ROC曲線、コストパフォーマンス
  • 予防3──疾患予防と健康施策
    健康施策から見た生活習慣病の発症予防(NCD(非感染性疾患)の予防)について学ぶ。我が国の健康施策や社会科学的視点と方法論を統合した学術的アプローチを概説する。
    Keywords:生活習慣病、NCD、健康施策、健康日本21、社会疫学、健康格差、禁煙支援
  • 医推計学4──計数データの検定
    計数データ(カテゴリカルデータ)の分布を比較する検定を行う。
    Keywords:χ2独立性検定、比率の差の検定、Fisherの直接確率法、χ2適合度検定
  • 医推計学5──回帰と相関
    2変量の関係を記述する方法を学ぶ。
    Keywords:回帰直線、相関係数、Spearmanの順位相関係数
  • 医推計学6─相対危険度、オッズ比、生存率
    疫学研究における関連の強さの指標である相対危険度とオッズ比について学ぶ。また追跡からの脱落者がある場合の生存率計算方法を学ぶ。
    Keywords:相対危険度、オッズ比、寄与危険度、信頼区間、Kaplan-Meier法
  • 疫学各論1──分子疫学と遺伝子環境交互作用
    同じ有害要因に曝露しても(例えば喫煙)疾病に罹患する人としない人がある。この個体差の多くは遺伝的体質に起因していると考えられる。遺伝子型と環境曝露との交互作用について判明している例を示す。
    Keywords:環境要因、遺伝子多型、遺伝子環境交互作用
  • 疫学各論2──口腔領域の疫学
    歯周病、齲歯など口腔領域の疾患は、日本で最も高頻度な疾患群の一つである。さらに口腔の健康と全身の健康との関連について、近年蓄積されたエビデンスを紹介する。
    Keywords:口腔疾患、口腔の健康と全身の健康
  • 疫学各論3─栄養疫学、公衆栄養
    健康に大きな影響を及ぼす食事要因について、疫学研究における調査方法を概説する。また集団の栄養摂取状況の評価方法を学ぶ。
    Keywords:食事記録法、24時間思い出し法、食物摂取頻度調査票、食事摂取基準、国民健康・栄養調査
  • 疫学各論4──がんの疫学、がん対策
    日本のがんの罹患率は全体としてなお増加傾向にある。ただし部位によって推移は異なり、胃がんや肝臓がんは減少、膵臓がん、乳がんは増加。生活習慣ががんの発症に深く関係。
    Keywords:悪性新生物、危険因子、喫煙、食事、感染
  • 疫学総論3──疫学研究の倫理
    疫学研究を行う際、対象者に対し配慮すべき事項について考える。
    Keywords:ヘルシンキ宣言、匿名化、インフォームドコンセント、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針、倫理委員会
  • 疫学総論4──介入研究
    実施可能性のある生活指導や化学物質服用を実際に行い、どの程度疾病予防効果・治療効果があるかを実証するのが介入研究。
    Keywords:無作為割付、intention to treat
  • 疫学総論5──臨床研究 / 臨床試験
    臨床研究には観察研究と臨床試験がある。臨床試験は第1相試験、第2相試験、第3相試験と段階的に実施し、最大可能投与量の決定、至適投与量の決定、治療効果を順次明らかにしていく。
    Keywords:第1相試験、第2相試験、第3相試験、多施設共同研究
  • まとめ
    講義内容についての質問に答える。
  • 試験
    講義全般にわたり理解度を試験する。電卓を忘れないように。