精神科臨床実習I (5年生対象,必須)
目標
- 外来や病棟で精神疾患(うつ病,双極性障害, 不安症,総合失調症,睡眠障害,認知症,児童青年期精神疾患,神経発達症, 摂食障害など)の診断と初期治療の実際にふれ,臨床現場で必要な基礎から臨床に至る知識の必要性を実感する.
- 外来初診に訪れた患者から予診を取る(医療面接)中で,患者や家族が医療に求めるもの(ニーズ)を知ることと,診断に必要な情報を得て診療の方針を立てること,ニーズと診療の方針をすり合わせることを学ぶ.
概要
当科臨床実習Iは大学病院で行う.患者との医療面接を実践する外来実習を主とし,病棟実習を従とする.精神疾患の頻度は高く,精神科に限らず多くの医療場面で遭遇することが多い.したがって,外来実習を通じて,どの科に進む医師も遭遇する可能性の高い精神疾患の診断と初期治療を実践的に知る.
実際
- 実習に入る前に精神医学講義,特に医療面接の講義を十分復習しておく.
- 初日の午前中に実習に先立ってオリエンテーションを行なう.
- 毎日,午前中には,外来で新患自身ならびにその付き添いの方(家族等)から予診を取ることで医療面接の実際を体験し,そのケースについて診断と初期治療を見学することで精神科的な面接所見の取り方や診断の実際を学ぶ.
- 午後は病棟実習で,表のように教授回診,ケースカンファレンス,文献検討等に充てられる.
- 最終日の午後には,まとめとして,予診をとった症例のプレゼンテーションを行い,それに基づき質疑応答する.
- 実習期間中,適宜ミニレクチャーが行われる.
その他
- 患者のプライバシーや人権を尊重すること.なお,初診見学中等での,私語や居眠りは慎むこと.
- やむを得ない事情のない遅刻・欠席は厳しい評価をうけることになる旨を承知されたい.
臨床実習予定
<第1週> | 教育責任者 池田 匡志 連絡先 内線2282,2283 | |||
曜日 | 集合時間 | 集合場所 | 担当教員 | 内容 |
---|---|---|---|---|
月 | 9:00 | 外来 | 小笠原 | オリエンテーション |
14:00 | 2E | 池田・小笠原 | 病棟見学・症例検討会・文献紹介 | |
火 | 9:00 | 外来 | 稲田 | 外来実習(新来) |
稲田 | 外来まとめ | |||
水 | 9:00 | 外来 | 鳥居 | 外来実習(新来) |
鳥居 | 外来まとめ | |||
木 | 9:00 | 外来 | 木村・名和 | 外来実習(新来) |
木村・名和 | 外来まとめ | |||
金 | 9:00 | 外来 | 岩本 | 外来実習(新来) |
<第2週> | ||||
曜日 | 集合時間 | 集合場所 | 担当教員 | 内容 |
---|---|---|---|---|
月 | 9:00 | 外来 | 池田・高橋・加藤 | 外来実習(新来) |
14:00 | 2E | 池田 | 症例検討会 | |
火 | 9:00 | 外来 | 稲田 | 外来実習(新来) |
稲田 | 外来まとめ | |||
水 | 9:00 | 外来 | 鳥居 | 外来実習(新来) |
鳥居 | 外来まとめ | |||
木 | 9:00 | 外来 | 木村・名和 | 外来実習(新来) |
木村・名和 | 外来まとめ | |||
金 | 9:00 | 外来 | 岩本 | 外来実習(新来) |
11:00 | 1号館10階精神医学教室 | 池田 | 実習のまとめ | |
(教員やスケジュールに変更があり得る) |
金曜日の「まとめ」に際しては,外来実習で予診を取った全症例の症例を作成・提出し,それに基づく質問を行う.外来の予診の待機時間は,レポート作成にあてること.
レポートには,年齢・性別・職業・既往歴・家族歴・生活歴・現病歴・現症・診断と治療方針・考察・感想をバランスよく含めること.