お知らせ

【共催】日本神経精神薬理学会・日本生物学的精神医学会・日本精神薬学会合同WEB市民公開講座の公開について

2020/10/29

日本神経精神薬理学会・日本生物学的精神医学会・日本精神薬学会合同のWEB市民公開講座において、センター長の尾崎紀夫教授が講演を行い、以下のサイトにて講演内容が公開されております。

こちらはどなたでもご視聴いただけます。ぜひ、多くの皆様にご視聴いただければ幸いです。

【配信先URL】
 https://www.c-linkage.co.jp/npbppp2020/public_lecture.html

テーマ

「コロナ禍の社会で暮らす当事者のために精神医学は何かできるのか:妊娠・出産から自動車運転まで」

内 容

精神障がいとは、「精神的な症状によって、社会で暮らす力が損なわれている状態」、と定義されています。したがって、症状があっても、その方なりに社会で暮らすことが出来れば、回復したと考えられます。すなわち、精神科医療の目的は、精神障がいの回復を助ける、すなわち、症状を良くすると同時に、社会で暮らすことが出来るよう、援助することにあります。ところが2013年に発表された、当事者の方々を対象としたアンケート調査によれば、「精神科医療で使われる治療薬を服用することであきらめたこと」の上位に、「自動車運転」「出産・育児」があり、トップが「結婚」、二位が「就職」でした。治療のために薬を飲むことで、症状は良くなったとしても、社会で暮らす為に必要な「自動車運転」が出来ず、「就職」もあきらめる、さらに「出産・育児」、「結婚」もあきらめている、当事者の方々の実態があります。これでは、今の精神科医療は当事者の方々の回復を援助しているとは言えません。「精神科医療の不十分な点を改善する方策を見つけ出すこと」を精神医学分野の研究は目指しております。当事者の方々が、「自動車運転」、「出産・育児」、さらに「結婚」、「就職」をあきらめることなく、その方なりに社会で暮らすことが出来るよう援助する、そんな精神科医療を実現させるため、精神医学研究を進めるべきだ、と私は考えております。特に新型コロナウイルス感染拡大の社会状況も踏まえ、当事者・家族の方々のご意見を改めておうかがいして、我々はどの様な精神医学研究をすべきか、皆様とご一緒に検討したいと思っております。

【アンケートへのご協力をお願いいたします】

今後の参考にさせていただきたいため、よろしければ、視聴後、以下のアンケートにご協力をお願いいたします。

 アンケート用紙.doc

提出先:bmrc(at)adm.nagoya-u.ac.jp
    ※ (at) は @ に置き換えてください。