心臓外科(櫻井一)

2023年3月1日に、名古屋大学医学部附属病院の中に「小児循環器センター」という、お子さんの心臓病を専門に診るための新しい部門が立ち上がりました。
このセンターをつくるため、長年、お子さんの心臓病の治療を中心に携わってきた、私と大橋直樹医師が、JHCO中京病院から名古屋大学医学部附属病院に移り、診療をスタートしました。

近年、日本全体でお子さんの出生数が減ってきています。先天性心疾患は100人に1人の割合で起こりますが、先天性の心臓病のお子さんの数も当然減少していきます。そのため全国的に、先天性の心臓病を専門とする施設の集約化がすすんできています。

私たちも、将来にわたって東海地区のお子さんたちが安心して心臓病の治療を受けられるように、施設的にも充実している“大学病院”という教育機関に拠点を置くことにしました。もちろん名古屋大学の関連病院であるJHCO中京病院、あいち小児保健医療総合センターをはじめ、近隣の医療施設との連携も維持していきます。

このセンターでできること
このセンターでは、以下のような心臓の病気の治療を行います。
✅生まれつきの心臓病(先天性心疾患)の手術・治療
✅ 大人になった先天性心疾患の患者さんの手術・診療
✅ 赤ちゃんの心臓病の診断(胎児の心臓超音波検査)
✅ 重い心不全の治療・心臓移植(11歳以上)
また、名古屋大学医学部附属病院は、多くの医師や専門家がチームを組んで治療を行うことができ、最新の医療機器もそろっています。さらに、交通の便もよいため、遠方からも通院しやすい環境です。

開設から3年間の実績
これまでに、体重500グラム未満の赤ちゃんから80歳(成人先天性心疾患)の方まで、幅広い年齢の患者さんの手術を行いました。
特に、開設2年目には専門学会からとくに、開設2年目には専門学会から「胎児心エコー専門施設」や「成人先天性心疾患専門医総合修練施設」として新たに認定を受け、2025年度からは新設した小児用心臓カテーテル検査室での検査・治療を開始し、新生児科と連携して専用の救急車でNICU(新生児集中治療室)への搬送を開始しました。結果的に、3年目の2025年度には約150件(心大血管120件)の手術を行うことができました。
2026年度からは重症例も含め、全ての先天性心疾患に対応することができるようになり、小児心臓外科医,小児循環器科医,小児集中治療・麻酔科医の仲間も増えつつあり、さら小児心臓外科医,小児循環器科医,小児集中治療・麻酔科医の仲間も増えつつあり、さらにステップアップしつつあります。

今後の取り組み
✅NICU病床の増床工事がまもなく始まります。
✅独立したPICU(小児専用の集中治療室)の開設

引き続き地域の病院とも密接に連携し、患者さんがこの地域のどこに住んでいても安心して心臓病の治療を受けられるようにしていきたいと思います。


櫻井一 略歴
28年間、心臓外科医として8,000件以上のお子さんや成人した先天性心疾患の患者さんなどの心臓手術に関わり、そのうち2,500件以上を執刀してきました。