教室概要・沿革
正式名称
名古屋大学大学院医学系研究科
総合医学専攻 脳神経病態制御学
神経内科学分野
沿革
当教室は昭和59年4月11日に名古屋大学医学部附属病院診療科として認可されました。初代教授として髙橋昭先生が昭和60年3月1日付けで就任され、教室として正式に発足しました。平成3年4月21日には名古屋大学医学部神経内科学講座が設置されました。当教室の開設からまだ30年強にすぎませんが、名古屋大学医学部における神経内科学(神経病学)の診療・教育・研究の歴史は古く、はじまりは明治期、愛知医学校における川原汎先生までさかのぼり、我が国の神経内科学分野として、最も古い伝統を継承しています。第二次世界大戦後は第1内科学講座において神経研究室(第4研究室)として数多くの臨床研究業績を生み、日本神経学会を牽引する活躍を遂げてきました。平成7年4月、祖父江元教授が就任し、時代に即応した新たな体制のもと、一部の分野においては世界をリードする立場にあり、国内外から高い注目を受けてきました。平成27年7月に、勝野雅央教授が就任し、これまでの伝統を大切にしつつ、更なる発展を遂げることができるよう努力しています。平成27年9月1日現在、同窓は380名にのぼり、中部地区を中心に全国レベルで神経内科学の臨床・研究に活躍しています。
当教室の概略
川原 汎先生 | |
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明治 16年〜30年 | 愛知医学校(名古屋大学医学部の前身)川原 汎先生 |
明治 30年 | 球脊髄性筋萎縮症兄弟例を世界最初に記載 |
明治 30年 | 『内科彙講—神経係統篇』(本邦最初の神経病理学書)を著作 |
第1内科第4研究室 | |
昭和 20年 | 勝沼 精蔵教授 神経研究グループ 日比野 進教授 神経研究グループ 祖父江逸郎教授 神経研究グループ |
神経内科 | |
昭和 59年 | 名古屋大学医学部附属病院神経内科発足 |
昭和 60年 | 髙橋 昭教授 就任 |
平成 3年 | 名古屋大学医学部神経内科学講座設置 |
平成 5年 | 髙橋 昭教授 定年退官 |
平成 7年 | 祖父江 元教授 就任 |
平成 8年 | 神経内科病棟移転、新西病棟10階 |
平成 9年 | 教授室・研究室移転、基礎別館1階 |
平成 11年 | 医局移転、旧西病棟3階 |
平成 12年 | 名古屋大学大学院医学研究科細胞情報医学専攻 脳神経病態制御学講座神経内科学分野に講座名変更 |
平成 13年 | 医局移転、医系研究棟1号館9階 |
平成 25年 | 名古屋大学大学院医学系研究科 総合医学専攻 脳神経病態制御学 神経内科学分野に講座名変更 |
平成 27年 | 勝野 雅央教授 就任 |
研究内容
神経疾患を広く研究領域としていますが、現在は以下を中心に行っています。
当科の研究の特色は、分子生物学的な集約的研究、実臨床に則した臨床研究やコホートの作成に基づいた広域型研究、両者をつなぐ橋渡し研究(医師主導型臨床治験)、MRIやMEGなどを用いた画像研究、末梢神経や筋病理、バイオマーカー開発などを高いレベルで幅広く行っていることです。一連の研究を通じて、疾患基礎研究者、創薬研究者、脳科学研究者、臨床研究者などへの道が開けますし、臨床医としても一段と高いレベルから診療を見直し、実力をアップさせることも可能です。
- 筋萎縮性側索硬化症の病態解明、治療法の開発に関する研究
- 球脊髄性筋萎縮症の病態解明、治療法の開発に関する研究
- パーキンソン病の病態解明、治療法の開発に関する研究
- 多系統萎縮症や脊髄小脳変性症の病態解明、治療法の開発に関する研究
- 慢性炎症性多発神経根炎などの末梢神経障害の病態解明、治療法の開発に関する研究
- 多発性筋炎や封入体筋炎などの炎症性筋疾患の病態解明、治療法の開発に関する研究
- アルツハイマー病や前頭側頭葉変性症など認知症の病態解明、治療法の開発に関する研究
関連学会
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