キャリアパス例:地方都市の中規模病院 ~ 地域の診療所長(船橋浩一先生)

名大総診での後期研修とその後

私は2011年に名大総診での後期研修(当時は4年間)を開始、現在は研修最終年度に赴任した岐阜県中津川市の診療所で外来診療や訪問診療を行っています。名大総診での後期研修とその後の仕事を紹介します。

訪問診療

▲訪問診療の様子(岐阜県中津川市)

1年目:名大総診

診療所や在宅医療の現場で、より良い診療を行える様になりたいと考え名大総診での研修を選びました。初期研修を行った地方の病院では見たこともない様な検査の数々、これまで経験した事のない徹底した症例検討など、はじめは慣れない環境に戸惑う事も多かったです。それでも、外来プリセプターなど常に上級医にサポートして頂ける恵まれた環境、オープンで前向きな医局の雰囲気のおかげで、忙しくも充実した研修のスタートを切る事が出来ました。

2年目:愛知県がんセンター愛知病院 総合内科・緩和ケア内科

がん・非がんに関わらず、様々な患者さんとその家族に対する緩和ケアを経験しました。

色々な症状コントロール方法の経験を積んだのはもちろんですが、それ以上にアドバンス・ケア・プランニングやシェアード・ディシジョン・メイキングといった、医療者として患者さんとその家族を支える際に大切な考え方とその実践を、指導医や看護師から学ぶ事の出来た貴重な日々でした。

3年目前半:名古屋掖済会病院小児科

地域の中核病院の小児科で6か月間小児科医として勤務しました。豊富な外来・救急症例を経験する事が出来て、小児科への苦手意識を払拭するのみでなく、総合診療医として今後も小児の保健医療に積極的に関わっていきたいと思える様になりました。

周りは本職の小児科医ばかりの他科研修ですが、若い先生が多く、互いに学び合いながら診療を行っていく意識が強く、とても楽しく研修を行わせて頂けました。

3年目後半:勝川ファミリークリニック

名古屋市のベッドタウンである春日井市にある駅前のクリニックです。比較的軽症の小児診療を中心に、乳幼児健診やワクチン接種、禁煙外来、訪問診療など幅広い経験を積む事が出来ました。

名前に違わず、居心地の良い家庭的な雰囲気のクリニックで、その様な職場環境を築いてこられた院長や診療所スタッフの日々の姿から学ぶ事も多かったです。

4年目:中津川市民病院総合診療科

地方都市の中規模病院で、高齢者を中心に内科全般の診療を行いました。 外来での軽症例から挿管管理を要する様な重症例まで、また高齢者のDV問題、地域で働く外国人など様々な社会背景を持った患者さんの診療を経験する事が出来ました。

その後:

縁あって後期研修終了後もそのまま中津川市で勤務を続ける事となりました。

5年目には病院に加えて市内の国保診療所での仕事も行う様になり、6年目からは診療所長として診療所スタッフや市の担当者と協力しながら、日々の外来診療に加えて、在宅医療への取組み、診療所の運営改善への取組み、新診療所建設への提言なども行っています。

外来診療

▲日々の外来診療

最近では地域の高齢者福祉についての会議(行政、地域住民代表、警察官、郵便局や農協の職員、ボランティアグループなど実に多様な方が集まります)に参加したり、講演会や座談会を行ったりと、地域の方々と一緒に仕事をさせて頂く機会も増えてきました。

地域高齢者福祉会議

▲地域高齢者福祉会議

講演会

▲講演会

座談会

▲座談会

ここまでのキャリアを振り返ってみて

診療所や在宅医療の現場での仕事をしたくて名大総診にやって来て、はじめは大学病院という環境に戸惑ったりもしましたが、振り返ってみると、名大総診の後期研修プログラムでの様々な経験が現在の診療所での仕事にとても役立っていると思います。

今も診療所運営に関する事や困った症例について、大学とのSkype会議やACCEL(ポートフォリオ検討会)などの機会に相談させて頂いていますし、名大総診の先生方との繋がりは自分の大きな支えとなっています。

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