移植外科ナウ

当科の学会発表などをホームページで公開することで、現在の名古屋大学 移植外科のトピックを紹介します。




20174 2017 ANNUAL SCIENTIFIC MEETING AND ANNUAL GENERAL MEETING、香港


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Pediatric liver transplantation.
Preformed DSA in liver transplantation.


香港移植学会で、上記二つのテーマで講演を行ってきました。
午前は、小児肝移植について。グラフトサイズに関するこれまでの歴史、日本の小児分割肝移植についてのまとめ、一部の疾患における肝細胞移植などの治療将来像などについて。
午後は、最近、当院で積極的に取り組んでいる抗ドナー抗体陽性患者に対する肝移植の取り組みについてです。



20173 29回日本小腸移植研究会、名古屋


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第29回日本小腸移植研究会を開催しました。


3月4日、名古屋大学医学部附属病院 中央診療棟3階 講堂にて、「腸管不全に対する治療の展望」をメインテーマに、約80名の参加者をお迎えして開催いたしました。
教育講演 2演題、ランチョン・シンポジウム 2演題、一般演題 24演題と、非常に充実した研究会となりました。
多くの参加された方々と、小腸移植・腸管不全の課題と研究成果について、大いにディスカッションする機会となりました。
次回、第30回日本小腸移植研究会は、東北大学の当番で仙台です。



201610 25回日本組織適合性学会大会、札幌


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抗ドナー抗体陽性肝移植の経験とその対策


肝移植の拒絶反応の中でドナーに対する既存抗体(DSA)を原因とする抗体関連拒絶があります。名古屋大学では、術前にDSAが確認された3例に対して、rituximabという薬剤を術前投与することで、抗体関連拒絶の発症を抑制し、術後1年以上の良好な結果が得られました。また、3例に追加して、まだフォロー期間が短いですが、さらに2例についても簡単な報告をさせて頂きました。
新しい治療戦略として、更に発展させることができればと考えております。



201610 25回日本移植学会総会、東京


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心理社会的視点からみたアルコール性肝不全に対する肝移植治療


名古屋大学では、従来確立されていなかったアルコール性肝不全に対する肝移植の心理社会的適応基準を設けて、肝移植の適応評価を行っています。肝移植7例中1例に再飲酒がみられましたが、精神科の介入により、その後の再飲酒を防止でき、その他の6例も心理教育などで再飲酒を防止できています。



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持続性高EBウイルス血症を示す小児生体肝移植症例についての検討


小児肝移植症例では肝移植後、高Epstein-Barrウイルス(EBV)血症が長期間持続する症例が少なくないことが報告されております。高EBV-DNA血症が長期間持続する危険因子として移植時年齢、体重、EBVドナー既感染・レシピエント未感染などが挙げられることを発表いたしました。今回、これらの症例の予後や経過は決して悪くないことも発表いたしましたが、さらなる解析と研究をすすめて参ります。



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生体肝移植における脾摘後の門脈血栓症例の検討


名古屋大学の生体肝移植ではC型肝硬変と脾動脈瘤の症例に対して脾摘を行ってきましたが、脾摘には門脈血栓という重大な術後合併症があり、これまでに5例経験しています。C型肝炎の治療法は近年劇的に変化しており、C型肝硬変に対する脾摘は再検討が必要と考えています。



20167 34回日本肝移植研究会、旭川


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ビデオシンポジウム: 肝移植におけるPearls and Pitfalls(私にしかできない手術、および、経験したくない合併症)
経験したくない術中合併症: 巨大多発肝嚢胞に対する生体肝移植術中の心停止


肝移植においては様々な合併症の可能性があります。術中のトラブルについて、研究会で我々の経験を他の移植外科医と共有することは、移植医療の発展に極めて重要であり、今回の発表を行いました。極めて大変な術後経過でしたが、この患者さんはお元気に回復されております。



20165 ILTS 22nd Annual Congress、ソウル、韓国


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Precise Thrombophilia Screening Tests in Living Liver Donor Evaluation Are Useful to Reduce Donor's Risk of Venous Thromboembolic Events


当科では術前より血栓性素因の有無に関する検査を全生体ドナー候補者に行い、その結果をもとにドナー選択や術後血栓予防療法を行う方針としています。このことにより術後深部静脈血栓症や致死的合併症となりうる肺塞栓は10年以上生体肝移植ドナーの方で認めておりません。
生体ドナーの術前検査を慎重に行い、少しでもリスクを下げる努力をしています。



20165 ILTS 2016 Live Demonstration、ソウル、韓国


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Session 3:
How to Overcome Small-for-Size Graft: The Never Ending Challenge?
How to make and manage hemi-portocaval shunt for portal inflow modulation


今回は、主催者より発表テーマを指定された講演であったため、過小グラフト症候群(SFSS)という問題を乗りきるために成人生体肝移植の術式として最近はほとんど行われなくなった、Hemi-potocaval shuntについてのまとめと問題点についての講演となりました。



20164 Transplantation Science Symposium (TSS) Asian Regional Meeting 2016、東京


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RITUXIMAB DESENSITIZATION FOR LIVING DONOR LIVER TRANSPLANTAITON WITH PREFORMED CLASS-II DONOR SPECIFIC ANTIBODIES


肝移植の拒絶反応の中でドナーに対する既存抗体(DSA)を原因とする抗体関連拒絶があります。名古屋大学では、術前にDSAが確認された3例に対して、rituximabという薬剤を術前投与することで、抗体関連拒絶の発症を抑制し、良好な結果が得られました。


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Selection criterion with avoiding small-for-size grafts does not require intentional modulation of graft inflow during living-donor liver transplantation.


名古屋大学の生体肝移植のグラフトは、やや大きなグラフトを選択しています。小さいグラフトを使用することに伴う合併症(SFSS)を避けるのに、大きなグラフトを選択することが最も直接的な解決方法と考えており、小さいグラフトを使用した際に必要となる付加的な処置(脾臓摘出術など)を行わずに、より良好な成績が得られています。