名古屋大学産婦人科で行っている臨床試験

1.臨床試験について

臨床試験とは、新しい薬や治療法の開発を目的として、これまでの医学的研究に基づいて、これらの薬や治療法を人に対して試みる研究のことです。

臨床試験には、@医師等が行なう臨床研究(主に新規治療法開発の初期段階)と、A製薬会社などが行なう治験(厚生労働省への医薬品申請のための試験)があります。どちらも人(患者さんおよび健康人)に対して投与が行なわれるわけですので、倫理的な条項や厳格な研究姿勢が求められ、第三者によって構成される機関による審査やチェックがなされます。

新しい薬や治療法は「最先端ですべて良いもの」という印象を受けやすいですが、過去の研究や動物実験などの結果から良いものだろうと判断された薬や治療法の安全性や有効性を確かめることが目的です。ですから、試験を受ける人にとって必ずしも「役に立つものとは限りません」。しかし、これらの研究の結果や成果は、「将来の患者さんの助け」になるものであり、参加される方々の協力なしには得られることが出来ません。また、新しい医療の発展に繋がる可能性があります。

2.現在行っている臨床試験

・子宮平滑筋肉腫や一部の希少がんの患者さんに対してNiraparibを投与する医師主導治験(JGOG2052)を実施しています。詳細についてはこちらをご参照いただき、主治医の先生にご相談ください。

・卵巣扁平上皮癌の患者さんに対してペムブロリズマブを投与する医師主導治験(JGOG3029)を実施しています。詳細についてはこちらをご参照いただき、主治医の先生にご相談ください。