医学部分館について
概要
名古屋大学附属図書館医学部分館は名古屋市昭和区の鶴舞キャンパスにあり、医学部・医学系研究科の学生、院生、研究者、附属病院の医療関係者を主な利用対象者としたサービスをしています。
従来の図書館資料の提供のほかに電子ジャーナル、電子教科書、各種データベースなど新しい電子資料の導入、各種ガイダンスや講習会開催、古い資料の遡及入力、PCコーナーや史料室の配置、定期刊行物発行などを通じて研究・教育の支援サービスをしています。
今後も変化する情報環境の中で利用者が必要とする情報を提供できるよう努力をしてきます。
沿革
明治6年の愛知県公立病院附属の医学講習所の蔵書に始まり、明治9年からの公立医学所、公立医学校の蔵書を経て、明治14年から始まる愛知医学校時代後期、明治35年に同窓会の図書部が私的な存在ではありますが図書室を開室しました。
その後、明治36年から愛知県立医学専門学校になり、大正3年に現在地に移転したのを機に校友会(旧同窓会)が構内の建物を借用し学生専用の独立図書館に転用しました。 校友会図書館の誕生です。
大正9年に専門学校が愛知医科大学に昇格しましたが公の図書館は存在せずに、校友会図書館が機能していました。
昭和6年3月にようやく公の図書館が完成しましたが同年5月に大学は県立から官立に移管され名古屋医科大学となりました。官制上で附属図書館の設置が必須となり、昭和7年3月完成していた建物で附属図書館開館に漕ぎつけました。
ここに学友会図書館は使命を終え、所蔵図書は全て附属図書館へ寄贈されました。
昭和14年に名古屋医科大学は医学部、理工学部の2学部だけの総合大学として名古屋帝国大学へ昇格し、医学部構内に附属図書館(通称本館)を開設し、各部局に分室を設置しました。医学部分室が設置されましたが当初は附属図書館(本館)も医学部分室の2階事務室に有り、その後本館は病院事務棟に移りました。
昭和20年3月米軍機の猛爆により、病院、医学部、附属図書館本館(事務棟2階)は炎上し、図書原簿などの記録類はほとんど焼失しました。医学部分室は耐火建築であったので、辞書類と若干の雑誌を焼失するにとどまりましたが、医学部各教室に併用されていた図書は大半を焼失しました。本館は再び医学部分室内へ戻ってきました。
昭和22年に名古屋帝国大学が名古屋大学(旧制)に改称され、その後昭和23年に名古屋城内に駐屯していた米軍が退去したあとの兵舎へ本館が移転しました。昭和24年に名古屋大学(新制)となり、昭和46年に医学部に図書館が竣工し、昭和48年に医学部分室は附属図書館医学部分館となり現在に到っています。