分析機器部門について
分析機器部門は、名古屋大学大学院医学系研究科および医学部における各種分析・計測機器を集中的に維持管理し、教育・研究および機器利用の効率化を図ることを目的として設置されました。設置当初、利用者は医学部の構成員に限られていましたが、2006年より外部の方の利用も可能になりました。
2014年8月に、これまで数カ所に置かれていた全ての機器を医系研究棟3号館に集約し、名古屋大学共用集積施設(分析系3)に指定されました。同時に、新たな機器が導入され、より幅広い分野での研究支援を目指しています。
各機器の使用は原則として利用者自身で行っていただきますが、利用者は、初心者講習や操作が難しい機器の個別講習、分析結果の検討、前処理方法の紹介などの研究支援サービスを受けることができます。
各機器は、4つの研究室(バイオイメージング、分子構造解析、細胞機能解析、遺伝情報解析)に分かれて設置されており、各々の担当技術職員が機器の維持管理、講習会やセミナーの開催、前述の研究支援サービスを行っています。
各研究室の概要
バイオイメージング研究室
- 主な目的
- 共焦点レーザー顕微鏡や電子顕微鏡などの各種顕微鏡による超微形態の観察
- 主な機器
- 共焦点レーザー顕微鏡、蛍光顕微鏡、電子顕微鏡、レーザーマイクロダイセクション、電顕・光顕試料作製装置
分子構造解析研究室
- 主な目的
- タンパク質やペプチドの分離、定性・定量分析、データベースを利用したタンパク質同定などのプロテオーム解析
- 主な機器
- 質量分析計、超微量分析/分取用HPLC
細胞機能解析研究室
- 主な目的
- 細胞、および細胞成分の定量や分布、性状の解析
- 主な機器
- フローサイトメーター、SPR、ITC
遺伝情報解析研究室
- 主な目的
- DNAと蛋白質の構造決定(配列決定)
- 主な機器
- DNAシーケンサー、超遠心機、分子立体構造解析装置、プレートリーダー
その他の施設
液体窒素室
液体窒素委員会の委託を受け、小口の液体窒素を供給しています。
技術室
事務処理や打ち合わせを行っています。
沿革
- 1951年
- 医学部付属病院に電子顕微鏡を設置、本学電子顕微鏡委員会の下、学部内共同利用を開始
- 1958年
- 医学部に電子顕微鏡を設置、電子顕微鏡運営規則を定め全学共同利用を開始
- 1982年
- 医学部電子顕微鏡室と大学院電子顕微鏡室を統合し、中央電子顕微鏡室となる
- 1987年
- 細胞自動分離解析装置を設置
- 生体分子構造解析装置を設置
- 1989年
- 遺伝子実験システムを設置
- 1990年
- 中央電子顕微鏡室に細胞自動分離解析装置、生体分子構造解析装置、遺伝子実験システムを統合し、医学部教育研究機器センターとなる
- 2003年
- 旧東病棟および旧西病棟に移転
- 2004年
- 改組により医学系研究科附属医学教育研究支援センター分析機器部門となる
- 2008年
- 一部を除き、医系研究棟2号館に移転
- 2014年
- 医系研究棟3号館に移転
- 超微形態研究室がバイオイメージング研究室に名称変更
- 名古屋大学共用集積施設(分析系3)に認定される
- 2015年
- 医工連携研究室を設置
- 2023年
- 医工連携研究室がバイオイメージング研究室に統合