3. ホログラフィー顕微鏡の開発

私たちの研究室では2光子顕微鏡を用いて、生体イメージングを行うことに取り組んできました。この技術を用いることで生きたマウスの脳構造・機能を可視化することができます。

さらに運動学習・感覚学習中のマウス神経細胞集団の活動を可視化し、数理学的に解析し、病態における異常を抽出してきました。
近年、このような神経細胞活動を操作するために、光遺伝学的手法を用いた細胞活動操作法(オプトジェネティックス)が発達してきました。上記で得られた異常な神経細胞集団の活動情報を基にオプトジェネティックをもちいて補正する試みを行う中で、より高精度に時空間的分解能を持つ光操作法の必要性に迫られ、当学システム情報学研究科・理学研究科・工学研究科や生理学研究所・理化学研究所、ニコン・サンテック社などと共同で顕微鏡の開発を行っております (Quan et al., 2018)。

ホログラフィー投影技術を用いて、これを顕微鏡に導入することでレーザーの形を加工し、様々なパターンの光投影を可能にし、これにより多彩な神経細胞活動を誘導することを試みております。