初期研修で期待していることはありますか.

精神科・児童精神科医にとって初期研修の目標としては以下の1.2.があげられます.

  1. 臨床医として,1)研修必須科の身体疾患の一般的な診断と評価,ならびに適切な初期治療が出来るようになり,その結果,当科の専門研修で実施する2)一般身体疾患による精神障害の鑑別,3)身体疾患に伴う精神障害と精神障害に伴う身体疾患への対応,の基礎を築くことになります.
  2. 様々な診療科において,1)指導医やその他の医療スタッフと連携をとりながら適切に治療をすすめることが出来るようになり,その結果,2)当科の専門研修で実施する,チーム医療実践の基礎を築くことになります.

    なお,入局前の卒後臨床研修施設として関連病院は指定しておらず,どの病院で研修した方も同等に対応しています.また一度精神科以外の診療科に入局された方などで,転科希望の場合,あるいは他の精神科医療機関に入局された方などの転入局なども同等に対応しています.

    初期研修の目標達成と同時に,まず臨床医としてCommon Diseaseの診断と初期対応ができることが重要です.さらに,身体疾患患者の精神医学的側面や,精神障害者の身体的側面を非精神科医と共同して診療にあたるためにも初期研修で精神科以外の身体科の臨床研修が必須と考えております.したがって,必修化した卒後研修において各科ローテートで十分な研鑽を期待しています.卒後ローテート研修を終了した時点で精神科に入局し,精神科専門研修を名大病院で開始します.

    また,名大病院での初期研修は,各科指導医による十分なバックアップ体制の下,基本的臨床能力の習得が可能です.さらに,臨床教育担当の医師(精神科医を含む)が専任で勤務し,個々の進路に応じた相談も,初期研修中から行うことが可能です.名大病院での初期研修を,当科でも自信を持ってお勧めさせていただきます.