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新着情報

2024.02.19

名大呼外便りNo.43:ウィーン留学記6・名古屋大学_仲西慶太

Guten Tag, an alle

                                                 留学前に大変怯えていたウィーンの冬の寒さであったが、どうやらピークは過ぎたようだ。近年の温暖化の影響か、こちらで凍てつく寒さを感じたのは深夜に自転車で病院へ向かった際の数回だ(その時は手と耳がちぎれるかと思った)2月中旬ではウィーンと名古屋市の最低(5)・最高(14)気温はほぼ一緒だということが判明した。

                                                

年末年始にかけてドナーが集中的に現れ、30,31,2日と連日肺移植に参加した。昨年末より有難いことにExplant執刀の機会を頂けるようになり、これまで5Explantさせて頂いた。DBDのみでなくDCD症例や、心臓外科医が不在時の症例など様々なバリエーションを経験させてもらっている。これまでは一緒に行くYoung staffに機会を頂いていたが、最近はResidentであってもExplantさせてもらうことがあるため大変勉強になることは勿論、純粋に嬉しい。あくまでも私の個人的な印象だが、オーストリアの方々はカフェやビールで長時間語り合うのが好きで内輪では議論が熱くなり過ぎることも多々見受けられるが、一方で閉鎖的・排他的な点もあり外部の人間に対しては少し冷たく、なかなか慣れるのに時間がかかりそれまでは心の内を明かさないような印象を持っている。その中で最近ようやく一人ひとりが留学生のKeitaを認識し、互いの人間関係に信頼が出来てきているのかなと感じられるようになった。Prof.Clemens主催のクリスマスパーティーに参加したり、個人的な飲み会をResident達としたりプライベートも楽しんでいる、、いや、信頼関係の向上に努めている(Figure参照)。医師だけでなく、オペ室の看護師さん達にも声をかけてもらえ、Implantの閉創をした後に器械出しの看護師さんと工学師さんに「Keitaの閉創はPerfekt!」と言われた時には(特別なことはしていないのだが)なんだか日本の外科医の株を上げられた気がして嬉しかった。先日はザンクトペルテンというウィーンから西へ1時間程の市中病院にExplantに出かけた際も、「あなた、この前もExplantに来た日本人よね?」と看護師さんに声をかけてもらえた。話すとどうやら日本に興味があり、日本語勉強中とのこと。顔見知りの看護師さんが一人でもいるといつも大変アウェーに感じる他病院でも幾分心にゆとりを持ってExplantすることが出来た。摘出後、「Danke!」と感謝を述べると「ドーイタシマシテ!」と返事が来てこれもなんだか嬉しかった。取り留めのない文章になってしまったが、最近はこんな感じで毎日手術や移植に参加しながらISHLT 2024での発表準備を進めている。もう一つテーマをもらって解析した結果をESTSにも演題登録したので、引き続き経験と業績を積めるよう頑張っていきたい。

                                                それでは皆さん、Tschüss

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