この度名古屋大学呼吸器外科学の医局長を拝命致しました平成17年卒の加藤毅人と申します。山梨大学を卒業した後に当科関連病院での8年間の研修後、大学院生として帰局、学位取得後は海外留学も経験させて頂きました。帰国後1年半程でこのような大役を仰せつかることとなり不安な気持ちもありますが、引き受けたからには医局の先生方に恩返しする気持ちでしっかりと職務に当たらせて頂きたいと考えております。

　　これまで大学の業務として臨床・研究・教育を意識しながら患者さんや私自身を含めて直接関わりのある人の安全に気を配りながら日々の仕事に当たっておりましたが、医局長に就任して以来その幅が医局全体へと広がり、またその業務内容も人事に関わるということで、東海地方随一の規模の呼吸器外科教室を支えることに対する責任の重さを痛感するとともに、前医局長の中村彰太先生をはじめとして歴代医局長を務められた先輩方の偉大さを感じております。当医局においてこれまで培われてきた伝統を大切にしながら、さらに前進していくために肺移植やロボット手術の推進、手術ナビゲーションの開発、トランスレーショナルな癌研究の取り組みなど新たなチャレンジもしていかなければならないと思いますが、それらを安全に進めていくにはやはりそこに関わる人でありそこで交わされるコミュニケーションが非常に重要であると考えております。そういった意味でもまずは日常臨床を医局員の皆様に安心感を持って行って頂けるよう、密なコミュニケーションを重視した風通しの良い環境作りを第一に取り組んで行く所存です。また多様な背景を持った一人一人の先生を大切にする医局の雰囲気作りを通して、若手の先生方の勧誘に繋げられればと考えております。

　　このような大風呂敷を広げてはみたものの私自身まだまだ未熟な面が多々あることを自覚しておりますので、今後も引き続きご指導ご鞭撻の程何卒宜しくお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加藤毅人