• 呼吸器外科について
  • 診療案内
  • 入局者募集
  • お問い合わせ

HOME > 新着情報 > 新着情報詳細

新着情報

2023.02.20

名大呼外便りNo.32:自己紹介と大学での研修生活_渡邉裕樹

 平成25年卒の渡邉裕樹と申します。20231月から大学院1年生として帰局、勤務しております。勤務と申しましても、実際は広大な名大病院内で迷子になりつつ、医局員の皆さまに助けて頂きながら日々の臨床業務をこなす毎日です。

 私は豊田厚生病院での初期研修から医師人生をスタートし8年間にわたり研鑽を積み、20214月からの日赤愛知医療センター名古屋第二病院での勤務を経て現在に至ります。この度初めて大学病院の門を叩くことになりました。市中病院の呼吸器外科医は臨床業務を少数のスタッフで行っていることが多いですが、大学病院は市中病院とは異なり多くのスタッフがいることに驚かされます。そのため非常に多くの手術を行うことが可能になり、それに伴う膨大な業務も細分化され分担、効率化されています。実際の手術においても多くの先生の手術手技を目にして、自らの手技の幅を拡げることができている様に思います。また同世代の呼吸器外科医がいることも新鮮です。今まで同世代の呼吸器外科医と勤務した経験はなく大変良い刺激になります。それぞれ自身とは異なる経歴でここに集まり、切磋琢磨していける環境は代えがたいものです。

 大学病院は臨床のみならず研究機関としての役割もあります。漠然と研究という言葉を聞き自身にはそぐわないものと敬遠していましたが、帰局して初めて触れていくことになりました。試験管や遠心分離器を用いた基礎研究から新しい手術医療機器の開発などの臨床研究まで一口に研究といっても様々な分野があり、いずれも肺癌を始めとした呼吸器疾患における最新の知見を求めたものになります。目の前の1人の患者さんに行う治療というよりも大きな視点で、疾患そのものへの治療に取り組んでいる様に思います。何より医局員全員が自らの疑問を解決できないかとリサーチマインドを持ち取り組んでいる姿勢、熱量にただただ圧倒されます。

 『大学でしか出来ないことがある』という大学病院での勤務を薦めて頂いた恩師の言葉を日々実感しています。市中病院での毎日は成長を感じる充実した日々でしたが、大学という今までとは異なる環境に身を置くことでまた一つ成長していきたいと思います。

 2022年から欧米諸国がCOVID-19感染対策を解除し始め、20235月に日本でも5類感染症への移行が現実となりました。分類が変わったとしても疾患が変わる訳ではなく2類感染症であったために出来ていたことが出来なくなり、現場の混乱は避けられそうにないでしょう。それでも不要なマスクは外し、対面で多くの人に会い笑う。そんな当たり前の日常が戻ってくることを願いつつ、これからも目の前で病に苦しむ患者さんのために全力を尽くしていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。


呼外科便り 写真.jpg

【写真】COVID-19の流行から久しく波乗りに行けていませんが、今年こそは