第6回 呼吸器外科手術手技トレーニングを開催しました！

図1　トレーニング全体風景

7月17日土曜日に、名大呼吸器外科が主催する「第6回 呼吸器外科手術手技トレーニング」を徹底的な感染対策を行ったうえで開催いたしました。名古屋大学ではClinical Anatomy Laboratory Nagoya(CALNA)というプログラムで献体を用いた外科手術修練CST(Cadaver Surgical Training)が可能で、当科も本プログラムを利用してトレーニングを開催してきました。今回は、計30名に出席いただき、その内訳は、学生見学者2名、関連施設からの修練医10名、臨床工学技師サポート4名、心臓外科医2名、指導や運営サポートするスタッフ12名で、全員で協力してトレーニングを行いました。

呼吸器外科医になりたての先生には様々な開胸法、解剖の確認や肺動脈の剥離を、若手の先生では心嚢内の解剖の確認や気管支や大血管の形成、TMA(Transmanubrial osteomuscular sparing approach)など稀なアプローチなどをトレーニングしました。

また、今回は単孔式胸腔鏡手術（Uniportal VATS）トレーニングを行いました。国内でも有数のUniportal VATS施行実績のある大垣市民病院から重光希公生先生を講師に迎え、これからUniportal VATSを導入開始する施設にチームで修練してもらいました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

図2　真剣にトレーニングする修練医　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

さらに心臓外科の協力を得て、心臓・肺の摘出をトレーニングも施行できています。献体の固定方法も我々が学生実習を受けた10年以上前とは異なっており、生体に近い環境で電気メスやエナジーデバイス、胸腔鏡手術システムを用いてより実際に近い環境でトレーニング出来るようになりました。

若手外科医にとっては、忙しい日常業務中では確認できない解剖の確認や基本的スキルをじっくりと徹底的に身につける機会であり、中堅以上の先生にとっては、普段指導できない関連施設の若手に指導できる医局交流の場となっており、参加者からは大変好評をいただいております。医局全体のスキルアップと医局交流を目的として今後も継続していきますのでご協力を何卒よろしくお願いいたします。年2回程度の開催を目標としており、次回は秋～冬に予定しております。　　　

図3　大垣市民病院の重光希公生先生による単孔式胸腔鏡手術の指導　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

お問い合わせ：献体を用いた呼吸器外科手術手技トレーニング事務局

中村 彰太、上野 陽史

名古屋大学 呼吸器外科

E-mail: 中村 shota197065@med.nagoya-u.ac.jp

上野 h-ueno@med.nagoya-u.ac.jp