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新着情報

2021.05.27

名大呼外便りNo.16:自己紹介と東病院での研修内容-則竹統

初めまして。則竹統と申します。現在は国立がん研究センター東病院に勤務しています。

卒後10年目ですがまだ一度も医局に帰ったことがなく、比較的珍しい経歴を歩んでいます。ただし、決して医局に戻りたくないという訳ではありませんし、来年度から復帰する予定です。

今回は自己紹介や東病院での研修内容と共に、色々な進路が選べることをお伝えできたらと思います。

私は平成24年に名古屋大学卒業後、半田市立半田病院で初期研修を行いました。病院の雰囲気が良く、特に手術が楽しかったため後期研修では外科を選択し、消化器外科を中心に様々な症例を経験させていただきました。呼吸器外科は常勤医がいませんでしたが、週1回で名大医局から先生がいらして手術をしており、繊細な手技が印象的でした。

卒後5年時、呼吸器外科の道を進むことを決意し、名古屋大学医学部呼吸器外科に入局、卒後6年目から小牧市民病院で2年間研修しました。その際、前教授の横井先生からhigh volume centerでの研修が可能と教えていただき、卒後8年目から東病院に移り現在に至ります。中央病院や癌研有明病院も選択肢に挙がりましたが、呼吸器外科中心のローテーションを行いたかったこと、開胸手術を多く経験したかったことから東病院を選択しました。

当院では基本的に肺葉切除症例はレジデントが担当するため、多くの執刀を経験できます。また、経験豊富なスタッフが、どの点が良くないのかを含めて熱心に指導してくれるため、手術ビデオを見返すと少し前の自分と比較して確実に上達しているのが実感でき、手術が楽しくなります。

他に良かった点をいくつか。当院は様々な臨床試験、治験に参加しているため、どのように立案され、実行されていくのかを間近で見ることができます。これらを知ることは今の医療の問題点や、今後の医療がどうなるのかについて常に考える姿勢に繋がる、重要なことです。そして、今後臨床試験を組むためにも得がたい経験になると思います。また、学会関連では過去の膨大なデータを生かし、統計解析を用いた発表を行えます。自分も苦労しましたが、統計は論文を読むにも書くにも必須であり、それを学べるのはありがたい機会です。あと特筆すべきは病理ローテでしょうか。9ヶ月回ることで、肺癌の病理像について何となく分かるようになってきます。「敵」を知ることで病理を回る前までとは違った見方ができるようになるのは大きな利点です。

 周りの環境について。千葉は愛知よりも夏はやや涼しく、冬も暖かいため過ごしやすいです。緑が多く、スーパーやコンビニもそれなりにあり、住みやすいのではと思います。ただ交通事情は悪く、道路が細く狭いため常に渋滞しています。これは確実に愛知の方が良好です。また、名古屋走りなどと言われますが自分からすれば千葉の方がよほどマナーが悪く、右折車がどんどん割り込んでくるためストレスなことこの上ないです。

 私生活についても少し述べます。現在は妻、子供達と一緒に一軒家を借りて生活しています。今年3月に次女が生まれ、5人家族になりました。子供達が出す音はマンションでは1日で苦情が来るレベルで、一軒家を選んで大正解でした。当番制なので休日はフリーの日が多く、子供達と遊びつつ家事をこなし、妻の負担をなるべく軽くするよう心を砕いています。ただ、十分ではなさそうなので、この原稿を書いているGWや夏期休暇などでなるべくポイントを稼いでおこうと思います。

 少し問題点も書きましたが、東病院での生活は楽しく、充実しています。呼吸器外科医としての力を確実に伸ばせる場所であり、ここに来ることを了承してくださった横井前教授、その後も研修を続けることを許可してくださった芳川現教授に感謝しています。また、医局長の中村先生は写真では強面ですが定期的に連絡をくれる優しい先生です。医局というと自身の進路希望が通りにくいイメージがどうしてもありますが、名古屋大学呼吸器外科はオープンであり、外に出る道も考えている方におすすめです。

則竹先生_呼吸器外科便り写真.jpg

長男・長女と。痩せた?とよく言われますが元気にやってます。