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新着情報

2021.05. 5

名大呼外便りNo.15:自己紹介と展望-岡戸 翔嗣

卒後6年目の岡戸と申します。2021年4月より名古屋大学大学院医学系研究科に入学いたしました。

ただし人事の都合で入学時点では引き続き小牧市民病院呼吸器外科に勤務させていただいており、社会人大学院生の身分となっております。ですから現時点ではあまり大学院生らしいことはできておらず、日々診療に取り組む毎日です。谷口哲郎先生のご指導のもと、たくさんの手術症例を経験させていただいております。大学に異動するその日まで、少しでも腕を磨いておきたいと考えております。

学生の頃に6年間通った鶴舞キャンパスに、また学生として入学するというのは不思議な気持ちです。研修医になったときは「社会人になったぞ」と張り切り、外科医になったときは「執刀医になったぞ」と使命感を持ち、4月を迎えるごとに(呑気にも)自分の成長を感じていたのですが、大学に来たらまた元通り、学生の扱いです。結局まだまだ未熟な人間だと思い知らされるようで、改めて先の長さを感じました。

研究といいますと、学生時代に2年と少しの間通わせていただいた分子細胞免疫学教室の日々を思い出します。もともと進路を農学部と迷うくらいには実験研究に興味があったため、卒業して臨床医になる前に一度研究を経験してみたいと考えておりました。そこで学部1年生の授業でご縁があった磯部健一先生(当時の同教室教授)にお願いして、授業後や長期休暇を利用して教室に通い、実験研究に参加させていただきました。細胞の小胞体ストレスに応答するGADD34と呼ばれるシグナル蛋白の機能を、knockoutマウスを用いて解析するチームに入れていただき、結果をまとめた論文はnature誌に掲載されました。お察しの通り学生の私は戦力としては全く不十分でしたが、細胞のお世話や生化学実験に日々勤しみ、同論文に私の名前も入れていただけたのはとても嬉しい思い出で、非常に有意義な時間でした。

臨床医となってからはそのような研究とはかかわりのない生活を送っておりましたが、今回また大学院で学ぶ機会を得られました。「嬉しい思い出」を「自分の糧」に昇華するために、研究にしろ診療にしろ、主体的に取り組めるものが見つかればいいなと思っております。とはいえ研究者としてはまだまだ素人同然ですので、大学の先生方にはたくさんのご迷惑をおかけすることと存じます。何卒ご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

翻って私生活では、入籍を契機に名古屋へ居を移しました。いわゆる共働き夫婦で、相方もなかなかお忙しいようですので、以前にも増して料理をする機会が増えました。

それなりに楽しんで取り組んでいるのですが、相方の料理技術が非常に高く、同じメニューでは太刀打ちできません。隙間産業のごとく自分だけが作れる料理を探しては試していますが、レギュラーメニューとして採用されるのは3回に1回といったところでしょうか。研究だって思った結果が出ないことの方が多い、とどこかで伺った言葉を思い出しながら頑張っています。

公私ともに忙しい日が続きそうですが、そのような時こそ成長のチャンスと努力していきたいと思います。

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「一番右がわたしです」