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新着情報

2020.10.20

名大呼外便りNo.8:がんセンター経験と現在の課外活動ー後藤 真輝

 国立がん研究センター東病院のレジデント経験についてご紹介します。

 卒後8年目というやや遅めの時期ではありましたが、国立がん研究センター東病院でレジデント研修の機会を得ることができました。がんセンターのメリットは症例数の多さ、特に東病院では執刀の機会の多さが外科医として非常に魅力的かと思います。多様な考え方がありますが、私は手術に関しては経験しないと上手にはならないと思いますので症例数は一番重要な点と思っています。もちろん事前の予習なり・事後の振り返りも大切です。加えて助手としてもほぼ毎日のように手術に入るので、他の人の手術をみて学ぶことができます。東病院では病理部のローテーションもあります。私は約9カ月ローテートしました。それまでは病理レポートをみてもピンとこないことが多数でしたが、半年ほど病理を見続けると典型的な肺癌の病理に関しては理解が深まり肺癌診療の引き出しが増えたと思います。また病理ローテーション中に論文を書くことができ、後の博士号取得につながりました。学会発表も多数行いました。まとめものの発表はがんセンターで初めて経験し、最初は非常に苦労しました。統計ソフトもろくに扱えず四苦八苦しながらも、先輩方に教えていただき準備・発表したことを鮮明に覚えています。

 がんセンターなどhigh volume centerで研修をする魅力の一つは人との交流です。多くの市中病院における呼吸器外科は少人数であり、同世代の呼吸器外科医と一緒に仕事をする機会は滅多にないかと思います。同世代の知り合いができることで、切磋琢磨できますし、助けにもなります。そして全国から集まってきているので、これまでの研修・文化の違いもまた勉強になります。

 医局の枠を超えて研修・交流することは、多くの点で非常に有意義であります。私は海外留学の経験はありませんが、海外もまた苦労も多いと思いますが、その分良いことも多いと思います。もちろん留学せずとも素晴らしき医師もおりますが、呼吸器外科便りということですので、広く学ぶ機会につながる留学押し的な内容でした。

       

 さて、呼吸器外科とは全く関連はありませんが、最近私は業務外活動として週末には家庭菜園をしております。最近では夏野菜としてミニトマト・オクラを育てました。野菜を育てる素人なので、稀な症例に出くわした時のように事前情報を収集して臨みます。植える時期、土の準備、途中の芽かきなど、調べるとすべきことが出てきます。情報によっては逆のことが述べられていることもあるので、その辺りは多数決的な感じで取捨選択。今年は梅雨が長くて日照不足気味ではありましたが、初夏からつい先日まで結果的には十分な収穫がありました。芽を欠いてもまた芽が出てきたり、気づけば大きく成長していたり生命の力強さを感じます。家人の協力が平日には多少必要ですが、ミニトマト・オクラは週末家庭菜園にはおすすめです。

    

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図:おくらの写真