About us

私たちは、日本など東アジアに多い難病の一つである慢性活動性EBウイルス感染症とその類縁疾患である種痘様水疱症・蚊刺過敏症・EBV関連血球貪食性リンパ組織球症を研究しています。
News

2018年4月より、慢性活動性EBウイルス感染症の診断および経過観察のために必須な検査「EBV-DNA定量」が保険収載されました。慢性活動性EBウイルス感染症を疑う患者に対して、診断の補助又は診断された後の経過観察を目的に実施された場合に、1月に1回に限り算定することができます。これまでは、この検査法の費用を患者さんに負担してもらったり、研究者が自分たちの研究費で行っていましたが、健康保険で賄うことができるようになりました。患者さんの経済的負担が減るととともに、より一層、手軽にEBV-DNA定量が依頼・実施できるようになり、慢性活動性EBウイルス感染の早期診断および治療経過観察に役立つでしょう。
慢性活動性EB ウイルス感染症の原因と、身近なウイルスががんを引き起こす仕組みの解明につながる発見をし、2019年1月21日にNature Publishing Group の科学誌「Nature Microbiology」の電子版に発表しました。詳しくは、 こちらのプレスリリース文書をご覧になってください。
本研究班の班員である東京医科歯科大学新井文子博士らが中心となって、世界で初めて、慢性活動性EBウイルス感染症の患者を対象としたJAK1/2阻害剤の有効性、安全性を評価する医師主導治験を開始します。ルキソリチニブは、CAEBVに見られる持続する炎症症状の改善と、EBウイルス感染細胞の腫瘍化に対し効果をもたらすと期待されます。
詳しくは、 こちらのプレスリリース文書をご覧になってください。
What is EB Virus?
EBウイルス(Epstein-Barr virus)とはヘルペスウイルス科に属し、わが国のほとんどの成人が既に感染しているありふれたウイルスです。EBウイルスは、乳幼児期には家庭内や保育所で、思春期以降では異性間の交流を中心に、唾液を介してBリンパ球に感染します。
通常は何の病気も引き起こしませんが、時に伝染性単核症という熱性疾患の原因になります。
稀に、慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)などの重篤なEBウイルス感染症があります。
Our Objects
慢性活動性EBウイルス感染症とその類縁疾患の発症病理(なぜ一部の個体のみ本疾患が発症するのか)を解明する。
医療水準の向上のため、診断基準・ガイドライン・中央診断体制を整備する。
患者のQOL向上のため、体外診断薬開発/保険収載、新規治療法開発、難病指定を目指す。
連絡先
〒466-8550
名古屋市昭和区鶴舞町65
名古屋大学大学院医学系研究科ウイルス学 木村 宏
TEL 052-744-2450
FAX 052-744-2452
E-mail: hkimuraアットmed.nagoya-u.ac.jp