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胃食道接合部がんについて

食道胃接合部がんとは

食道胃接合部
出典:西満生ほか 外科診療 1973:1328-1338を一部改変

食道と胃のつなぎ目を食道胃接合部と呼び、ここにできるがんのことを食道胃接合部がんといいます。具体的には、食道胃接合部の上下2cmの範囲にがんの中心部があるものを食道胃接合部がんと定義しています。従来は、食道がんもしくは胃がんとして分類されていた病気であり、食道胃接合部がんとして独立した疾患としてまとめられたデータは豊富とは言えません。しかし、欧米では以前から比較的多く見つかっており、わが国でも、食道がんや胃がんに比べて頻度は低いものの、最近増加傾向にあります。

この部位にがんが見つかった場合、以前はがんの部位(食道、胃のどちらにかたよっているか)や組織型(顕微鏡で見たがん細胞の形から判断して食道と胃のどちらの細胞からがん発生しているか)によって「食道がん」もしくは「胃がん」と決めた上で治療されてきました。しかし、リンパ節への転移の広がり方は、食道がんであるか胃がんであるか以上にがんのできた場所に左右されるようであり、まず食道がんなのか胃がんなのかを決めて、その疾患の型どおりの手術を行うという考え方では整理がつかなくなってきました。そこで最近では単純に「食道がん」もしくは「胃がん」と振り分けず、「食道胃接合部がん」という独立した疾患として扱われるようになりつつあります。当科においても、食道胃接合部がんは、食道グループと胃グループの両方で診断と治療を検討し、患者さんの病気の状態に応じて最適の治療方針を提供します。

治療について

がんが消化管粘膜(食物の通り道)の表層に限局する早期がんであれば内視鏡切除が考慮されます。内視鏡切除が適応にならない早期がんや、進行がんでは標準治療は手術となります。手術では、食道と胃、およびその周りのリンパ節を切除します。リンパ節を切除する理由は、食道がんや胃がんと同様に、食道や胃の周囲のリンパ節にがん細胞が流れ込んで定着することがあるためです。また、進行状況によっては手術の前後に化学療法(抗がん剤治療)を行うこともあります。診断時に他の臓器や、病変から離れたリンパ節に転移があるような状況では、化学療法を中心に治療を行います。

手術

食道がんであれば食道のほぼ全部と胃の上の方を切除する術式となります。胃がんでは食道の下端と胃の全部を切除する術式となりがちです。食道胃接合部がんは食道と胃の境界にできたがんであり、食道の必要範囲と胃の上の方の切除で十分な場合もあります。がんの手術では、がんの完治を目指してがんの影響が及ぶ可能性がある範囲をきちんと切除することがもっとも重要ですが、その一方で、不必要な部位の切除を控えることも、患者さんの術後に質の高い生活を維持するのに必要な場合があります。当科では、食道グループと胃グループが共同で食道胃接合部がんの治療方針の決定にあたります。個々の患者さんの病気の状態に応じて、どちらかというと食道がんに準じた手術をすべきか、胃がんに準じた手術をすべきかを検討し、必要であれば共同で手術を行い、過不足のない外科治療を行うことを目指しています。

化学療法(抗がん剤治療)

食道胃接合部がんに特化した抗がん剤治療というものはありません。がんの組織型(顕微鏡で見たがん細胞の形から判断して食道と胃のどちらの細胞からがん発生しているか)に応じて、食道がんもしくは胃がんと同様の抗がん剤治療が選択されます。それぞれの詳細については食道がんまたは胃がんの項目をご覧下さい。

胃がん
名古屋大学医学部附属病院
〒466-8560 名古屋市昭和区鶴舞町65番地
 TEL 052-741-2111(代表)
 【休診日】 土・日曜日、祝日、振替休日、
年末年始(12月29日~1月3日)

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