膵臓がんの治療法を決めたり、また治療によりどの程度治る見込みがあるかを予想したりする時に、どれくらい病気が進行しているかをあらわす進行度分類(病期:ステージ)を用います。日本では日本膵臓学会の「膵がん取扱い規約(第5版)」に基づいて進行度分類を行っています。各検査で得られた所見や、あるいは手術時の所見により、病変の大きさ、周囲への進展状況、リンパ節転移、他の臓器への転移の有無にしたがって病期を決定します。以下に進行度について簡単に説明します。
腫瘍径が2cm以下で膵内に限局したもの
腫瘍径が2cmを越え膵内に限局したもの
がんの浸潤が膵内胆管、十二指腸、膵周囲組織のいずれかに及ぶもの
がんの浸潤が隣接する大血管、膵外神経叢、他臓器のいずれかに及ぶもの
リンパ節転移(-)
1群リンパ節のみに転移(+)
2群リンパ節まで転移(+)
3群リンパ節まで転移(+)
遠隔転移を認めない
遠隔転移を認める
M0 | M1 | ||||
---|---|---|---|---|---|
N0 | N1 | N2 | N3 | ||
Tis | 0 | - | - | - | - |
T1 | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳb | |
T2 | Ⅱ | Ⅲ | Ⅲ | ||
T3 | Ⅲ | Ⅲ | Ⅳa | ||
T4 | Ⅳa |