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胆道がんの発見・進行度診断のための検査

発見のための検査

(1)血液生化学的検査

初期の病変では、特徴的な血液検査所見はありません。がんが進行し胆汁の鬱滞が起こると、血清ビリルビン値やアルカリフォスファターゼ値が基準を超えて高くなります。また、CEAやCA19-9という腫瘍マーカーが上昇することがありますが、全ての症例で上昇するとは限らないこと、また、胆道がん以外でも異常値を示すことがあるため、胆道がんの診断に特徴的であるとはいえません。

(2)画像診断検査

一般的に、スクリーニング検査として用いられるのは、「腹部超音波検査」と「腹部造影CT検査」です。「腹部超音波検査」や「腹部造影CT検査」で異常が認められた場合は、次に精密検査として種々の検査が行われます。また、近年では「FDG-PET」という検査が広く普及しつつあります。

【超音波検査】

超音波を利用して体の内部を観察する検査であり、低侵襲かつ簡便な検査であるために広く普及しており、はじめに行う検査と言えます。閉塞性黄疸の場合には、胆管の閉塞部を知ることができ、また、腫瘍をとらえることが可能な場合もあります。

「超音波内視鏡検査(EUS)」は精密検査として行う検査方法であり、超音波装置を内視鏡の先端に取り付けて、胃や十二指腸といった胆道に近い臓器から直接病変を観察する検査です。体外からの超音波検査と比較して詳細な画像が得られ、さらに組織を採取して「生検」することも可能です。

「管腔内超音波検査(IDUS)」は上部消化管内視鏡を十二指腸まで進めた後、内視鏡先端から十二指腸乳頭部~胆管内へと細径の超音波プローブを挿入し、病変の広がりなどを観察する検査です。

【CT検査】
胆嚢がん(矢印部分)
胆嚢がん(矢印部分)

X線を用いた検査であり、造影剤を使用して撮影します。近年「MD-CT」の開発により診断能が飛躍的に向上しており、胆道がんの診断・治療法の決定には不可欠と言えます。また、「MD-CT」は任意の方向から画像を構築でき、胆道周囲の解剖学的な理解を容易にするばかりでなく、3D構築により大血管の走行も立体的に把握することが可能です。

【ERCP検査】
胆管がん(矢印部分)
胆管がん(矢印部分)

「内視鏡的逆行性膵胆管造影検査」のことをいいます。内視鏡を用いて十二指腸乳頭部を観察し、更に胆管内へ造影剤を注入して診断を行います。「胆管像」を詳細に観察でき、病変の部位、病変の拡がりなどの診断には大変有用です。しかし、合併症として膵炎を起こすこともあり、以下に述べる「MRCP検査」に代用されることも多くなってきています。

【MRI検査】

「磁気共鳴断層診断装置」を用いた検査です。磁石の力を用いて体の内部を様々な角度で輪切りにすることにより診断をします。X線や内視鏡を用いなくても胆道病変の状態を観察できるため、比較的低侵襲な検査と言えます。特に「MRCP検査」と呼ばれる検査は、簡便に胆道・膵管の状態を観察することが可能であり、場合によっては「ERCP検査」の代用になります。しかし、撮影に時間がかかることや、造影剤による副作用の危険性があること、ペースメーカーを埋め込んだ患者さんや閉所恐怖症の患者さんには検査が困難であることが欠点として挙げられます。

【血管造影検査】

「血管造影検査」は足の付け根を走行する動脈(大腿動脈)からカテーテルを入れ、胆道の周りにある血管を観察する検査です。がんが進行すると周囲の血管に浸潤するため、異常所見として認識できます。しかし、入院が必要な検査であり、患者さんへの侵襲も大きいために、近年では「MD-CT検査」の画像データから血管を再構築して代用しています。

【FDG-PET検査】

がんの活発な糖代謝を利用して、「ポジトロン断層診断装置」を用いた新しい画像診断方法です。がんは糖代謝が盛んに行われているため、ブドウ糖に似た薬剤(核種)が病変に集まるのを利用して、画像として捉えます。現在ではCT検査と組み合わせた「PET-CT」を用いることで、より詳細な診断が可能となっています。

胆道がん
名古屋大学医学部附属病院
〒466-8560 名古屋市昭和区鶴舞町65番地
 TEL 052-741-2111(代表)
 【休診日】 土・日曜日、祝日、振替休日、
年末年始(12月29日~1月3日)

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